中部電力と明電舎、リチウムイオンキャパシタ式短時間停電補償装置を開発

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中部電力と明電舎、リチウムイオンキャパシタ式短時間停電補償装置を開発
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中部電力と明電舎は共同で、落雷などによる停電から工場の生産設備を一括して守る「リチウムイオンキャパシタ式短時間停電補償装置」を開発した。装置は2011年12月からJSRの四日市工場でフィールド試験を開始している。

落雷などの影響で停電が発生すると、工場の製造機械の誤作動や停止の原因となり、大きな損害を生じる可能性がある。中部電力は電気二重層キャパシタ式瞬時電圧低下補償装置を開発していたが、顧客から停電補償時間の長時間化についてのニーズが高まっていた。

今回、蓄電部にエネルギー密度の高いリチウムイオンキャパシタを採用することで、20秒程度の停電まで対応が可能となった。また、キャパシタの充電制御方法を改善、常時運転効率の向上を図った。鉛などの重金属を使用せず環境負荷が小さいなど、従来の電気二重層キャパシタの信頼性も維持している。

装置は、2年間のフィールド試験により実稼働状態における補償動作の確認と連続運転による長期信頼性の検証を実施し、信頼性の確認ができれば、2014年から商品化する計画。

装置は従来の電気二重層キャパシタに比べて約3倍のエネルギーを蓄えられるJMエナジー製のリチウムイオンキャパシタを採用した。これによって20秒程度の短時間停電まで対応可能な、高圧・大容量・長時間補償の装置を実現。キャパシタの充電制御の改善により常時運転効率を99%に向上した。

さらに長寿命のリチウムイオンキャパシタの採用により、蓄電部の交換は15年間不要。鉛などの重金属を使用していないため、環境負荷が小さく、廃棄時の回収処理も不要となる。

《レスポンス編集部》

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