【ボルボ V70 試乗】手頃な性能と価格のV70に最新の安全装備…松下宏

試乗記 輸入車
ボルボV70
ボルボV70 全 6 枚 拡大写真

ボルボの主力車種である『V70』の現行モデルは2007年10月のデビューだから、すでに発売から4年以上経過した。

【画像全6枚】

2011年前半には新たに1.6Lの直噴ターボ仕様のエンジンを搭載した「DRIVe」(ドライブイー)を追加設定し、さらに後半には追突軽減ブレーキのシティ・セーフティを標準装備、ヒューマン・セーフティをオプション設定するなど安全装備を充実させた。

ヨーロッパでは最近、ダウンサイジングの流れが強まり、排気量を小さくしたエンジンに過給器を装着して燃費と動力性能の両立を図る例が目立つ。ボルボもその流れの中で『S60』を皮切りに1.6Lの直噴ターボエンジンを搭載しているが、これをV70にも搭載した。

このエンジンを搭載したDRIVeは、V70のエントリーモデルとなる。S60ならともかく、さらに大きなボディを持つV70に1.6Lエンジンで大丈夫かとも思ったが、実際に乗ると意外に良く走ってくれた。

パワー&トルクは132kW/240N・mの実力。パワーはともかくトルクに関してはほぼ従来に2.5Lの自然吸気エンジンに匹敵する性能を持つ。V70のボディに負けない動力性能といって良い。

環境性能を重視したエンジンなので、「T5」や「T6」のようなパワフルな走りは得られないが、トルクを生かしてボルボの性格に合う快適なクルージングが可能だ。デュアルクラッチタイプの6速ATもスムーズな変速を実現する。

シャシー系は全体に柔かめの印象。ステアリングの操舵感にしても、足回りの乗り心地にしても、快適性を重視した味付けだ。ステアリングにしても足回りにしても、個人的にはもうし少ししっかりした手応えがある仕様が好みだが、多くのユーザーからはこうした味付けが求められるのだろう。

現行V70は2007年のフルモデルチェンジで全幅が1890mmに達し、ボディがかなり大きくなった。日本ではそれが駐車場事情などに影響し、売れ行きに大きく響いた面もあるのだが、大きさはともかく取り回しについては最小回転半径が5.5mに抑えられていて実用上は何とかなる感じもある。

DRIVeはエントリーグレードなので、価格も449万円に抑えられている。この価格帯には多くのヨーロッパ車があるが、ほかの車種はもう少し格下のモデルが多い。V70の車格を考えると、競合車に対して割安感があり、リーズナブルな印象がある。

ヒューマン・セーフティなどの追突軽減ブレーキは、スバルのアイサイトが大きな話題になって注目されているが、停止までする仕様は日本ではボルボのほうが先に採用した。通常の試乗では体験することができないが、最新の安全装備の普及が進むのは基本的に良いことだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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