東洋ゴムのスタッドレス、クルミの可能性を追求して20年

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東洋ゴム工業 スタッドレスタイヤ試乗会のようす
東洋ゴム工業 スタッドレスタイヤ試乗会のようす 全 30 枚 拡大写真

東洋ゴム工業はスタッドレスタイヤの試乗会を開催した。同社のスタッドレスタイヤの特徴は、コンパウンドにクルミの殻を混ぜ込んでいる点だ。

同社のタイヤに配合されているクルミのモース硬度(鉱物に対する硬さ)は3.5。アスファルトのモース硬度は8.0、アスファルトの上に張り付く氷のモース硬度は1.0~2.5とされている。クルミの殻は氷より硬く、アスファルトより柔らかい。つまりクルミの殻をコンパウンドに練り込むことで、氷をひっかき、アスファルトを傷つけないスタッドレスタイヤが作れるということ。さらに、クルミの殻はその素材の性質から環境にも優しい。

同社がクルミの殻をスタッドレスタイヤに混ぜ込む技術を確立してから約20年が経過している。この間、クルミの増量をはじめ、技術革新が繰り返されており、現在も進化は続く。

同社のタイヤ技術本部タイヤ材料部の鎌田晋作氏は「クルミという材料は硬さなども一般方にも分かりやすい材料で、スタッドレスタイヤに使用していることを感覚で理解していただければと考えています。クルミに加え、吸水カーボニックパウダーや、ゴムそのものの成分なども改良を続けています。、『ウェット性能』と『ドライ性能』の両立、向上にも引き続き取り組んでいます」と話した。

《土屋篤司》

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