パチンコ店での放置死、両親ともに懲役4年の実刑判決

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昨年7月、石川県輪島市内のパチンコ店駐車場で、駐車中のクルマに1歳の娘を置き去りにして熱中症で死亡させたとして、保護責任者遺棄致死の罪に問われた36歳の男と、39歳の女に対する裁判員裁判の判決が3日、金沢地裁で開かれた。裁判所は2人に懲役4年の実刑を命じている。

起訴状によると、2人は2011年7月25日の午前10時30分ごろに輪島市宅田町付近にあるパチンコ店へ来店し、約5時間に渡って遊戯。この間、駐車場に止めていたワゴン車の車内に1歳の女児を放置し、熱中症で死亡させたとされている。女児は後部座席に搭載されたチャイルドシートにベルトで拘束されたまま着座。クルマの窓も閉め切られた状態だった。

これまでの公判で2人の弁護側は「事件当日はくもりで、気温も約25度であり、熱中症で娘が死亡することは予見していなかった」と主張してきたが、これに対して検察側は「被告はこれまでにも2〜3回、同様に放置したことがあり、放置死が社会問題となっていることもニュースで知っていた」、「パチンコもやめようという話し合いもしていたが、それでも月5回程度の遊戯をやめようとしなかった」と指摘していた。

3日に行われた判決公判で、金沢地裁の神坂尚裁判長は「両被告は娘を駐車中のクルマへ置き去りにした場合、身体に悪影響を及ぼす危険性を認識していた」と判断。「保護責任者として基本的な責務を怠っていて悪質であり、厳しい非難に値する」として、2人に懲役4年の実刑判決を言い渡している。

《石田真一》

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