田中貴金属工業は8日、貴金属ジュエリーリサイクルシステム「RE:TANAKA(リ・タナカ)」における、2011年の年間買取実績を発表した。2011年の買取実績は、2010年度比で金が2.1倍、プラチナが1.8倍、銀が2.1倍を記録した。
金の買取実績では前年比約2.1倍となる約7695kg、プラチナの買取実績は同約1.8倍の834.8kg、銀の買取実績は同2.1%増の3800.9kgで、3品種の合計買取実績は同約2.1倍の1万2315.2kgとなった。ちなみにプラチナの総量約0.8tは、プラチナ鉱石約16万7000t分に相当する。
リサイクル価格は、国内の金価格の上昇に比例して上昇。貴金属ジュエリーで一般的なK18(18金)のリサイクル価格は、8月23日にリ・タナカサービス開始以来最高値の3329円/gを記録した。
日本の国内金価格は、国際価格の上昇とともに上昇し、8月23日には1980年以来31年ぶりに4700円/gを超える4745円/gを記録。9月以降は、国際価格下落の影響で4000円/gを切る場面も一時あったが、国際価格自体が高値圏で推移していることもあり、月平均価格では7月から12月まで4000円/gを下回ることがなかった。2011年の年平均価格も31年ぶりに4000円/gを超え、4060円/gとなっている。
金価格が高値圏で推移することを背景に、世界全体の金のリサイクル量は増加傾向にあり、さらに貴金属リサイクルに注目が集まり盛況となっている。