[ナノテク12]トラックを改造した移動式土壌除染装置 東芝が福島に派遣

自動車 ビジネス 企業動向
東芝(ナノテク12)
東芝(ナノテク12) 全 2 枚 拡大写真

東芝は「ナノテク2012(第11回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議)」(15~17日、東京ビッグサイト)に、このほど福島に派遣した20tトラックを改造した移動式土壌除染装置の模型(20分の1)を展示した。

この装置は、原子力発電所で実績のある除染技術を応用したもので、土壌中のセシウムを最大97%除去することができる。タンクに入れた汚染土にシュウ酸を加えてセシウムを溶離し、そのセシウムを吸着塔と呼ばれるものに吸着する。その結果、汚染土からセシウムが取り除かれ、以前の土のように使えるというわけだ。

「文字通り、当社の技術を結集した装置です。しかも、2か月間という短い期間で完成させました」と同社関係者は話す。

ただ、吸着したセシウムをどう処理していくかが課題とのことだ。また、処理できる能力が1日最大1.7tしかないそうで、広大な汚染土を除染するには相当な日数がかかってしまう。まずは学校や幼稚園・保育園の校庭、公園から始めていく予定だ。

このほか、同社は昨年12月に汚染水を除染する同じような装置をIHIと共同で開発しており、すでに福島に派遣しているそうだ。また、小型で軽量な放射線測定カメラも開発。これは従来比約30倍の感度を誇り、放射線が高いところは赤く映し出されるようになっている。

いずれにしても、1日も早く汚染土や汚染水がなくなることが望まれる。

《山田清志》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  2. 多胡運輸が破産、首都高のローリー火災事故で損害賠償32億円
  3. 見逃せない! ホイールのブレーキダスト除去術 ~Weeklyメンテナンス~
  4. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  5. ノンジャンル220台のマニアック車が集合…第15回自美研ミーティング
  6. アストンマーティン『DBX』に改良新型、内装一新…707馬力仕様に一本化
  7. メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
  8. 「ホンモノのGT」が日常を小冒険に変える…マセラティの新型『グラントゥーリズモ』が誘う世界とはPR
  9. アウディ Q7 と Q8、PHEVに改良新型…EVモードは85kmに拡大
  10. 【トヨタ GRカローラ 新型試乗】「GRヤリス」とはスタンスが明確に違う理由…河村康彦
ランキングをもっと見る