警報機を無視、踏切で特急と衝突---遮断機が無いので

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17日午後4時50分ごろ、兵庫県明石市内のJR山陽線・西明石駅の構内で、駅関係者専用の踏切を進行していたトラックと、通過中の特急列車が衝突する事故が起きた。この事故で列車の乗客8人が負傷。トラックを運転していた25歳の男性も軽傷を負っている。

兵庫県警・明石署によると、現場は明石市和坂付近にあるJR西明石駅構内に設置された業務用の踏切。警報機のみが設置されており、一般車両の利用はできない。トラックは同駅構内にあるJR子会社に印刷物の配送を行い、その帰路で踏切を利用したとみられる。当時は警報機が作動していたが、トラックはこれを無視して進入。直後に通過した上り特急列車(倉吉発/京都行き、5両編成)と衝突した。

トラックは軌道外に弾き飛ばされて横転中破。列車は衝突直前まで100km/h程度の速度で走行しており、非常ブレーキを掛けたものの、完全に停止したのは衝突地点から約500m先立った。脱線は免れている。

列車には乗客乗員約150人がいたが、1〜3両目に掛けてガラスが破損。破片を浴びた客8人が切傷などの軽傷を負った。また、トラックを運転していた25歳の男性も胸部打撲などの軽傷を負い、近くの病院へ収容されている。

警察ではトラックの運転者から業務上過失傷害などの容疑で事情を聞いているが、調べに対しては「警報機が鳴っているのはわかっていたが、遮断機が無いので通過しても大丈夫だと思った」などと供述。列車の運転士は「踏切に進入してきたトラックを目視したのは約50m手前で、ブレーキを掛けた直後に衝突した」などと話しているという。トラックの運転手がこの踏切を利用するのは初めてだった。

この踏切では以前にも衝突事故が発生しており、国土交通省の運輸安全委員会も事故調査官2人を派遣し、事故原因の究明にあたるという。

《石田真一》

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