【スズキ スイフトスポーツ 試乗】軽快なフットワーク…松下宏

試乗記 国産車
スイフトスポーツ
スイフトスポーツ 全 9 枚 拡大写真

スズキ『スイフトスポーツ』は今ではコンパクトカー唯一のスポーツモデルといっていい。スズキ自身が今ではWRCラリー活動を休止してしまったので、このモデルの行方が案じられたこともあったが、2011年の東京モーターショーに合わせてしっかり開発されてきた。

【画像全9枚】

外観デザインは現行スイフトを発展させたもので、現行スイフト自体が従来のモデルに比べて代わり映えのしないデザインだったので、スイフトスポーツもやはり旧型スイフトスポーツとの違いが分かりにくい。もう少し違えて良いように思う。

運転席に乗り込み、シートリフターやチルト&テレスコピックステアリングを動かしてドライビングポジションを確保する。専用のスポーツシートは背もたれの高さは十分だし、横方向のホールド性に優れていて、運転中もしっかり体を支えてくれた。

搭載れる1.6リットルの自然吸気DOHCは幅な改良を受けていて、とても気持ち良く回る。アクセルワークに合わせて自然吸気らしいスムーズな吹き上がりを見せ、マニュアル車なら7100回転からのレッドゾーンまできっちり使ってパワーフィールを楽しめる。

『キザシ』用を転用したと言われる6速MTのシフトフィールも上々。スポッスポッという感じで決まるのだ。

標準車と同じ副変速機付きCVTを組み合わせたモデルもあるが、スイスポに限っては何としても6速MTで乗って欲しい。免許がないならこのクルマに乗るためにマニュアル免許を取りに行って欲しい。それくらいにマニュアル車で乗るのが楽しいクルマだ。

CVTでもパドルシフトによってマニュアル車感覚の走りが可能だが、それは必ずしもマニュアル車とは同じではないし、スズキのパドルシフトはDレンジで操作して一時的にマニュアルモードに入ってもすぐに戻ってしまうのが難点だ。

パワートレーン以上に秀逸なのが足回りだ。欧州で熟成したという足回りは、標準車も相当に良くできていたが、スイスポではさらに良くできている。

サスペンションがしっかりストロークして路面の変化をうまくいなし、軽快な走りを実現する。これは日本車ではなくヨーロッパのスポーティなコンパクトカーに乗っているような雰囲気だ。

後席中央のヘッドレストレイントや3点式シートベルトなどの安全装備が標準となり、価格も168万円と安い。

実際には購入するときにはカーナビ&オーディオを装着することになるが、200万円程度で買えるコンパクトスポーツであり、日本にはこれといったライバル車がないクルマだ。クルマ好きの若いユーザーには絶好のお勧め車といえる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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