横浜ゴム、港の緩衝材モニタリングシステムを開発---無線

自動車 ビジネス 企業動向
船と岸壁の間に配置される空気式防舷材
船と岸壁の間に配置される空気式防舷材 全 2 枚 拡大写真

横浜ゴムは、大型船舶などの接岸時に緩衝材として利用される空気式防舷材の状態を総合的に監視する「フェンダーモニタリングシステム」を開発した。

無線を用いて防舷材の状態を総合的に遠隔監視するシステムで、実用化は世界初。

防舷材内部の空気圧データを無線で収集し、岸壁から離れた場所で防舷材の状態を監視する。空気圧データを変形量や反力、吸収エネルギーのデータに変換することにより、岸壁に接岸係留された船舶の船体動揺を推定できるため、過大な船体動揺など危険な状況を事前に検知し、船体、岸壁、ローディングアームなど荷役設備の損傷やこれらに起因する原油流出などの重大事故防止に貢献する。

フェンダーモニタリングシステムは、防舷材内部に設置された圧力センサーを備えた送信器から、内圧データを受信機へ送信し、監視用コンピュータに内圧、変形量、反力、吸収エネルギーを表示する。光ファイバなどによるデータ伝送を利用すれば、数キロ離れた集中管理センターなどで防舷材の状態を遠隔監視することも可能。

同システムに備えられた警報機能や記録機能は荷役の安全確認や運用基準の策定、万一の事故における原因分析などにも活用できる。すでに南アフリカの港湾でフィールドテストを完了しており、2012年度を目処に販売を開始する予定。

横浜ゴムは、タイヤの開発などを通して培ってきた技術を活用して1958年から空気式防舷材の開発に取り組み、現在では同市場で約7割のシェアを持つ。空気式防舷材は、空気弾性特有の柔らかい特性を持ち、海象の厳しい港湾や洋上2船体間荷役で多く利用されている。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  2. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  3. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. 「盤石シャシー」に「戦甲車体」採用、ワイルドすぎるオフロードSUVが1時間で9700台受注の人気に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る