6日、スイスで開幕したジュネーブモーターショー12。数多く出品されたコンセプトカーの中でも注目の1台が、イタリアのトゥーリング・スーペルレッジェーラ社の『ディスコヴォランテ2012』だ。
トゥーリング・スーペルレッジェーラ社は、イタリア・ミラノで1926年に創業した老舗コーチビルダー、カロッツェリア・トゥーリングの流れを汲む会社として、2006年に設立。現在ミラノを拠点に、自動車メーカーの依頼を受けてデザインエンジニアリングなどを行っている。同社が、ジュネーブモーターショー12でワールドプレミアしたのが、ディスコヴォランテ2012だ。
アルファロメオは1952年、カロッツェリア・トゥーリングと『1900 C52』を共同開発。4ドアセダンの『1900』の車台をベースに、カロッツェリア・トゥーリングが手がけたボディを架装したモデルで、わずか数台が生産された。
1900 C52は、当時としては異例の、エアロダイナミクス性能を極限まで追求したフォルムが特徴。そのデザインが空飛ぶ円盤に似ていることから、「ディスコヴォランテ」と呼ばれるようになるのである。
現代版の空飛ぶ円盤、ディスコヴォランテ2012は、ハンドメイドでアルミ製ボディを製作。量産車では表現できない微妙なカーブを描くボディが完成した。フロントグリルからフェンダー、ドアにかけてのラインは、オリジナルのディスコヴォランテを思わせる。
ディスコヴォランテ2012の車台は、アルファロメオが2006年に発表した『8Cコンペティツィオーネ』がベース。4.7リットルV型8気筒ガソリンエンジンは、最大出力450psを発生する。オリジナルの最大出力160psとは、比べ物にならないスペックだ。