三菱益子社長「人口減の日本では内需拡大のマジックあり得ない」

自動車 ビジネス 企業動向
三菱益子社長(タイ)
三菱益子社長(タイ) 全 6 枚 拡大写真

三菱自動車の益子修社長はタイで行った小型の世界戦略車『ミラージュ』のラインオフ式後の記者懇談会の席で、日本の人口が大幅に減少するとの将来予測から「日本の人口が2050年までに1億2000万人から9000万人に減ってしまうと、どう考えても内需が拡大するというマジックはあり得ない」と述べた。

このため、「今後も消費の拡大が見込めるタイをはじめとするASEANなどの新興国に目を向けるのはごく自然の流れである」と強調した。

同社はタイのバンコク郊外にあるラムチャバン工場内の第3工場と呼ばれる新工場でミラージュの本格量産を開始したが、三菱自動車が新工場を立ち上げたのは、1996年に同工場にある第2工場で1tピックアップの生産を開始して以来、実に16年ぶりのことである。

今回、第3の新工場が本格稼働したことでタイの生産能力は年産46万台に拡大。同社のグローバル生産体制の中では日本とともに、中核拠点と位置付けられている。

益子社長は「なぜ、タイなのかとよく聞かれるが、タイの周辺国を見渡してもバングラディシュやミャンマー、それにインドなど成長著しい国が多く、輸出拠点としてもしっかりとしたマーケットを築くことができる」と指摘。

さらに、タイ政府は環境性能や部品調達などの一定の基準を満たせば法人税を8年間免除するなどの優遇政策を打ち出すなど、自動車産業の育成を重要政策の柱に掲げている。このため、アジア市場などを開拓するための絶対条件とされる「低価格・低燃費」というグローバルスモールカーを生産する上でも、益子社長は「タイは最適の国」とみているようだ。

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  2. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
  3. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  4. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  5. ホットハッチの名車『205 GTi』の再来、『E-208 GTi』にSNS興奮!「ヤバいホイール」などデザインにも熱視線
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  5. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
ランキングをもっと見る