[レポート]ゼロエミッションで滝をめざす…VW ゴルフ EV

エコカー EV
VW ゴルフ ブルーeモーション
VW ゴルフ ブルーeモーション 全 18 枚 拡大写真

フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンが5月19日より開催する電気自動車(EV)体験イベント「ネイチャー・ドライビング・エクスペリエンス」。2013年以降に市販予定のEV『ゴルフ ブルーeモーション』で「滝」を目指すという同イベントを、一般開催に先駆け体験した。

ネイチャー・ドライビング・エクスペリエンスは、日本の自然環境を象徴する「滝」をテーマに、環境との共存について考えてもらうことを目的とした試乗イベント。2013年以降に欧州で販売を開始するEVのプロトタイプ、ゴルフ ブルーeモーションをドライブし、全国1600か所以上の滝を撮り続けてきた写真家の北中康文氏選りすぐりの全国4か所の滝をそれぞれ訪れる。

今回の体験試乗では、東京都檜原村にある払沢の滝を目指した。26.5kWhのリチウムイオン電池を搭載するゴルフ ブルーeモーションの航続距離は最大約150km。スタート地点となった東京都品川から檜原村まで、高速道、山道を含めた約100kmの道のりを走った。

ゴルフ ブルーeモーションの最高出力は85kW(115hp)と控えめながら、270NmというEVならではのトルクを活かしグイグイと力強くかつスムーズに走る。パドルシフトの操作によってエネルギー回生量を4段階に調整できるのが大きな特徴で、前方車の状態や下り坂の傾斜度に応じて最適なブレーキ力/回生量を得る事ができる。操作感やレスポンスはツインクラッチの「DSG」に通じる。高速道では抵抗の少ないDレンジで快適に、山道では回生を強く効かせアクセルペダル操作だけでスポーティにコーナリングを楽しむなど、クルマを操る楽しさとEVならではの効率の良い走りを両立している点が同車の特徴だ。

静粛性の高さが特徴のひとつでもある『ゴルフVI』をベースとしていることもあり、走行中はEV特有のモーター音すらほとんど聴こえない。逆に45km/h以下の低速時には、エンジン音に似た音を発し周囲に接近を知らせる。「EVらしさ」よりも「ゴルフであること」にこだわって開発されたという同車の特徴がこんなところにも見え隠れする。

山道で窓を開けて走っていると、鳥のさえずりや川の流れる音、新緑の匂いが車内に飛び込んでくる。エンジン音や排気ガスを一切出さないEVならではのドライブの楽しさを感じることができる。

今回の目的地となった払沢の滝は、東京都を代表する滝で「日本の滝100選」のひとつ。4段に分かれ60mの高さから流れ落ちるダイナミックな滝のある風景を気軽に楽しむことができるのもポイントだ。

払沢の滝で、合流した北中氏に滝の魅力について聞く。「滝のあるところというのは、山があって、森があって、そして雨も降る。いわば日本の自然を凝縮した風景なんです」。またその滝の歴史を知る事も滝を楽しむ秘訣だという。「滝は様々な岩石、岩盤が作り出すもので、その場所の地質が深く関係しています。岩盤の種類によって滝の形も決まってくる。決して偶然できたものではないんですね」。

払沢の滝は約1億年前の白亜紀に形成された砂岩泥岩層がつくり上げたもの。今回のネイチャー・ドライビング・エクスペリエンスの目的地として設定された4つの滝も、それぞれが日本の地質を代表する岩石によって作り出された滝なのだそうだ。地球の歴史に触れることができるのも同イベントの魅力のひとつだろう。

■ネイチャー・ドライビング・エクスペリエンス
・5月19日・20日 
 元滝伏流水(秋田県にかほ市)
 集合:道の駅「象潟ねむの丘」
・5月26日・27日
 竜化の滝(栃木県那須塩原市)
 集合:道の駅「友愛の森」
・6月16日・17日
 原尻の滝(大分県豊後大野市)
 集合:道の駅「みえ」
・6月23日・24日
 楊梅の滝(滋賀県大津市)
 集合:道の駅「びわ湖大橋米プラザ」

各日3組。1組2名まで参加可能。参加費は無料。応募はフォルクスワーゲン・グループ・ジャパンの公式サイトから。締め切りは5月6日まで。
http://www.volkswagen.co.jp/information/campaign/2012/0420/

《宮崎壮人》

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