先代ホンダ『シビック ハイブリッド』の燃費が、広告などで公表されている数値と異なるとして、ホンダの米国法人、アメリカンホンダモーターが訴えられていた訴訟。この裁判で、新たな動きがあった。
事の発端は、先代シビック ハイブリッドの50マイル/ガロン(約21.6km/リットル)の燃費表示が、実際の値と乖離しているとして、米国の同車の顧客がアメリカンホンダモーターを集団提訴。3月16日、カリフォルニア州サンディエゴ地方裁判所で和解が仮成立し、ホンダは、同車のオーナー20万人に対し100‐200ドルを支払い、さらにホンダの新車を購入の際にリベートを与えるという内容で合意した。
これとは別に、ロサンゼルスでは個人が同様の訴えを起こしており、一審で勝訴。9867ドルの賠償を得た。この判決をホンダが不服として、控訴。8日、カリフォルニア州ロサンゼルスの上級裁判所で、控訴審の判決が下された。
判決の中で、Dudley W. Gray裁判長は、「驚異的な燃費性能、ガソリン代が節約できる、などのホンダの広告表現は、特定の水準を約束したものではない」と発言。さらに「シビック ハイブリッドの多くの顧客の実燃費が、米国EPA(環境保護局)の予想燃費に近いものと認められる」として、一審の判決を棄却し、ホンダ側の逆転勝訴を言い渡した。
この判決を受けて、アメリカンホンダモーターは声明を出し、「判決の内容を歓迎する」とコメントしている。