『エクスプローラー エコブースト』に乗っていて、もっとも気をつけないといけないのは、ガソリンスタンドでハイオクを入れられてしまうことだ。そうエクスプローラーは最新のエコブーストだけでなく、全グレードでレギュラーガソリン対応となっている。
ハイオク仕様とレギュラー仕様では、同じ燃費であっても価格ベースでは、7〜8%程度レギュラー仕様のほうが出費が少ない。燃費を比べるときは、ガソリンの消費量ではなく出費で比べるのがスジってもんだ。
さて、そんなエクスプローラー エコブースト。乗ってみるとこれがじつにスッキリして気持ちのいいフィーリングを持っている。従来のアメリカンSUVのような重いボディを大出力の大トルクで無理矢理走らせるというのではない。ボディは2tとそこそこ重いのだが、それを重いと感じさせないエンジンのトルクとのバランス、具体的にはアクセルペダルを踏んだときの加速のピックアップの良さなどがいい。
ターボのおかげで低速からしっかりとトルクがあるので、アクセルペダルに軽く足をのせておくだけで、高速道路を快適に巡航することが可能だ。
車高もアイレベルも高いので、コーナリング時にはそれなりのロールがあるのだが、運転席に乗っている限りは不快感はない。
スポーティに走ってしまうだけに、後席に乗った同乗者からブーイングが出る可能性だけは否めない。
現在、エクスプローラーシリーズには、3.5リットルのV6と2リットル直4ターボ(エコブースト)の2種のエンジンがあるが、その素性は2リットル直4ターボのほうが上。エクスプローラーは全グレードでエコカー補助金対象だが、エコブーストなら自動車税のレベルが3.5リットルよりも3ランクも下となる。こうなると選ぶべきグレードは決まったも同然だ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍。趣味は料理。