【トヨタ プリウスPHV 試乗】街中でも走行中に充電できればEVモードを積極的に使える…齋藤聡

試乗記 国産車
トヨタ・プリウスPHV
トヨタ・プリウスPHV 全 3 枚 拡大写真
ごく普通に試乗コースをひとまわりして帰ってきたときの燃費が49.8km/リットルだった。この燃費のもつインパクトは、ボクにとって大きなものだった。

いままでどんなハイブリッドカーに乗っても、こんな数字は見たことがない。それがごく普通に…たぶん一般的なドライバーからみたら少し速めのペースで…走ってさらりと出てしまうのだ。つまり、リアルな燃費データなのだ。

走行距離は、正確には計測してないがおよそ30km程度だから、ほぼEV走行可能距離。試乗コースには高速道路も含まれていたが、カタログに書かれているように、ホントに100km/hまではエンジンをかけずに走ることができた。

操縦性についても、『プリウス』より重くなっていることによるネガティブは感じなかった。走行中クルマの重さを意識させられることもなかった。旋回性能についていえば、むしろ前後のバランスが良くなっているのではないかと思えた。

純粋な電気自動車に乗って思うのは、電欠したらどうしようという不安。けれどもプリウスPHVは、EVモードを使うとまるで電気自動車の走行感覚が味わえるうえ、バッテリーがなくなっても、そののまま走っていられる安心感がある。

欲を言えば走行中のバッテリーへの充電をもう少し積極的にできないものだろうか、ということ。トヨタディーラーに今後充電器が施設されていくのだろうが、それはそれとして。

プリウスのハイブリッドシステムのように頻繁に充電を行うとバッテリーへの負担が大きくなったり、燃費が悪くなったりするのかもしれないが、回生ブレーキによる充電だけでなく(条件が整うとある程度充電するらしいが)、高速道路や郊外路では、走行中にエンジン出力から充電がある程度できるモードを設けるなどして、街中でEVモードを積極的に使えるとうれしい。そうすると、集合住宅に住んでいて駐車場で充電ができない人にもPHVを購入する明確なメリットが見えてくるのだが…。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

齋藤聡|モータージャーナリスト
特に自動車の運転に関する技術、操縦性に関する分析を得意とする。平たくいうと、クルマを運転することの面白さ、楽しさを多くの人に伝え、共有したいと考えている。そうした視点に立った試乗インプレッション等を雑誌及びWEB媒体に寄稿。クルマと路面との接点であるタイヤにも興味をもっており、タイヤに関する試乗レポートも得意。また、安全運転の啓蒙や普及の重要性を痛感し、各種セーフティドライビングスクールのインストラクターも行っている。

《斎藤聡》

斎藤聡

特に自動車の運転に関する技術、操縦性に関する分析を得意とする。平たくいうと、クルマを運転することの面白さ、楽しさを多くの人に伝え、共有したいと考えている。そうした視点に立った試乗インプレッション等を雑誌及びWEB媒体に寄稿。クルマと路面との接点であるタイヤにも興味をもっており、タイヤに関する試乗レポートも得意。また、安全運転の啓蒙や普及の重要性を痛感し、各種セーフティドライビングスクールのインストラクターも行っている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「本気の電動二輪が出てきた」ホンダ初のフルサイズEVバイク『WN7』発表にSNS沸く
  2. 世界初、個人所有できるレベル4自動運転「ロボカー」誕生、2026年に納車開始
  3. スバル『レガシィ』生産終了、米工場から最終モデルがラインオフ…36年の歴史に幕
  4. トヨタと別れ独自開発? BMW『Z4』次期型の最終デザインを占う!
  5. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る