【新聞ウォッチ】マツダ、フィアット提携で動き出した赤字脱却作戦

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マツダMX-5ミアータ スペシャルエディション(日本名:ロードスター)
マツダMX-5ミアータ スペシャルエディション(日本名:ロードスター) 全 3 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

【画像全3枚】

2012年5月24日付

●ルネサス、台湾大手と提携、マイコン事業のコスト削減(読売・1面)

●ユーロ急落99円台、NY(読売・2面)

●光岡「ビュート」7年ぶりの新型(読売・8面)

●マツダ、欧州テコ入れ、フィアットと提携、販売網に期待(読売・8面)

●歩行者を守る車、自動ブレーキ、緩衝ボディ、メーカーが技術開発(読売・33面)

●トヨタ、インドで50万円車、16年めど、新ブランド設立(朝日・1面)

●高速の防護柵隙間を改修へ(朝日・37面)

●サークルKゆうパックからヤマトへ変更、郵新体制冷水(産経・1面)

●トウモロコシからタイヤ、ブリヂストン開発(産経・11面)

●日産小型商用EVスペインで生産へ、来年度から(東京・7面)

●ガソリン価格7週連続下落(東京・7面)

●日銀と市場すれ違い、悪材料に反発強く追加緩和見送りで円高・株安(日経・3面)

●スズキから軽、調達拡大、マツダ主力「パレット」を追加(日経・13面)

●パーク24営業益最高、11~4月80億円(日経・17面)

ひとくちコメント

経営再建中のマツダがイタリア大手のフィアットとオープンカーの開発、生産で提携すると発表した。マツダのロードスターの次期モデルを基本とするスポーツカーを共同開発し、フィアット傘下のアルファロメオ向けにも車両を供給。独自の低燃費技術「スカイアクティブ」も供与する。マツダの本社宇品工場(広島市南区)で2015年から生産する計画という。

23日の毎日夕刊が1面トップで報じたほか、各紙も掲載。午後には、マツダがフィアットとの協業を正式に発表したことで、きょうも各紙が解説記事などを大きく取り上げている。読売は「マツダ、欧州テコ入れ、フィアットと提携、販売網に期待」、朝日は「マツダ、収益改善へ一歩」、東京は「苦戦マツダ、巻き返し狙い」をそれぞれ見出しにしている。

毎日も「マツダコスト減急ぐ」として、「超円高」の影響をもろに受けて、「最終赤字は4年連続で、3月には、1400億円規模の公募増資や劣後ローンの借り入れに踏み切り、財務体質の強化を図った。こうした中、生き残りをかけ、コスト競争力を引き上げて巻き返しを図るのはマツダの悲願」と伝えた。

日経は関連記事として「6月末にスズキから軽自動車のパレットを調達し、自社ブランドで発売する」と報じている。売れ筋の車種を加えることで販売をテコ入れするのが狙いのようだ。

日経は、マツダの主な提携戦略を図表で掲載しているが、フォード、スズキ、フィアット以外にも、トヨタからハイブリッドシステムを供与、日産、いすゞからもOEM供給している。また、中国での生産・販売は第一汽車と長安汽車と提携するなど、提携先も多方面。

ただ、4年連続の最終赤字の根源は、円高下ではやはり国内生産比率が7割を超えることに尽きる。メーカーとして生き残るには生産体制の再構築が急務である。

《福田俊之》

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