新日本製鐵は15日、ホンダ『N BOX』のサイドパネルに世界初となる強度590MPa級ハイテン(冷延鋼板)が、サスペンションアームに780MPa級ハイテン(熱延鋼板)が、それぞれ採用されたことを発表した。
ハイテンは、合金成分の添加などにより、一般構造用鋼材よりも強度を高めた高張力鋼板。自動車産業では、車体軽量化と車体強度向上に寄与している。
サイドパネルに用いられる鋼板は高い伸び特性と美麗な外観が要求されるため、これまで440MPa級までの適用となっていたが、今回のN BOXでは、伸び特性と外観に優れた同社開発の590MPa級ハイテンが世界で初めて採用された。
また、湾曲した形状でバーリング加工が必要となるサスペンションアームには、部分伸びや穴広げ特性に優れた同社の780MPa級高穴広げ性ハイテンが採用された。
新日本製鐵は、強度と成形性など、各種特性を高い次元で両立させたハイテンの開発提案が今回の採用に結び付いたとし、今後も自動車の軽量化などに寄与する鋼材の開発・供給を進めていく。