2012年6月14日の「Interop Tokyo 2012」において、ソーシャルメディアに詳しいジャーナリストの津田大介氏によるスペシャルセミナー「現実を変える、ビジネスを変えるソーシャルメディアの可能性」が実施された。
場内に設置されたセミナー用ステージには来場者がつめかけ、用意された席では足りず、通路に人があふれるほどの注目を集めた。
津田氏は日本のソーシャルメディアの現状を解説した後、「ソーシャルメディアで企業がどうふるまうべきか」という問題に対していくつかのアドバイスを挙げた。
それは「情報をオープンにすること。業務として専任の担当者を決める。個人のユーザーと対話の姿勢を出す。個人の顔が見える運営を心がける。複数人でやる場合は、ガイドラインを作る。コミュニティに対して話題を投げかける。企業の周辺情報のハブになるように心がける。ライバル企業と積極的に仲良くする」というものであった。
その上でソーシャルメディアの担当には「人間力の高い人を配置するべき。いわゆる宴会部長と呼ばれるような人が向いています。ITに詳しい人よりも、人間力の高い人にITを教えて対応した方がうまくいくでしょう」という。
また、「ソーシャルメディア革命とは、動員の革命である」と解説。ソーシャルメディアだけで世の中は変わらないが、そのきっかけとなる動員をソーシャルメディアが担うというのだ。
「ソーシャルメディア×クラウド×モバイルで最大化するものは“人の意思”」と説明。つまり受け身で「インターネットで社会が変わる」と考えるのではなく「インターネットで社会を変える」という意識を持つべきだという。「そうしたものを支えるのがIT技術である」とセミナーをまとめた。