【シトロエン DS5 発表】日本専用の仕様はタフな交渉が必要

自動車 ニューモデル 新型車
シトロエン DS5
シトロエン DS5 全 6 枚 拡大写真
プジョー・シトロエンジャポンより発表されたシトロエン『DS5』は、日本専用に“サイド&バックカメラ”が装着されている。

マーケティング部シトロエンプロダクトマネジャーの上村学さんは、「“DSライン”は、本社が非常に創り込み、尖がったものですので、(日本の)営業に見せたときにウケが非常に良いのです。そういう意味では非常に幸せですが、日本専用の仕様を装備するとなると、その開発は非常にタフなものになります。本社がやり切ってくれるかどうか、何でもやってくれるわけではないのですから」と話す。

DS5では、“サイド&バックカメラ”がそれにあたる。「本国ではバックカメラがある程度標準ですが、日本ではサイドカメラも付けたいと考えました。きれいにドアミラーにビルトインしたタイプは世界中で日本仕様のみです」とその完成度に自信を見せる。その反面、「フランスの工場で作ってもらっているので、たった日本で数百台のためにそれをやってもらうには、交渉も必要でした」と苦労を語る。

まず、映像をどこに映すかが問題だった。「ヨーロッパはヨーロッパナビゲーションがあるので、そこに映し出せばいいのですが、日本の場合はマルチファンクションディスプレイという小さなモニターですので、そこには映せません」。そこで、ドアの内張りにモニターを埋め込む案、灰皿近辺にモニターを設置する案。あるいは、カメラをやめてサードミラーを設置する案など試行錯誤を繰り返した。その結果、「ルームミラーのモニターが一番スマートで、視認性も高いということで、逆提案をし、調整しながら導入にこぎつけました」。

もうひとつ、ドアミラーとルームミラーの組み合わせには理由がある。どちらも保安部品ということだ。「ナビのモニターに付けると、もしナビを新型に変えるときには、いまのままでは見られなくなり、全てセットで変えなければいけなくなります。しかし、現在の方法は絶対に保安部品として必要なものなのです」。つまり、必要に迫られて交換したとしても、同じものを購入すればそのまま使い続けられるということなのだ。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 「妄想が現実になった」トヨタがAE86のエンジン部品を発売へ…「復刻だけじゃない」その内容に驚きの声
  3. ヤマハの3輪スクーター『トリシティ』が進化! SNSでの注目は「デザイン」と「屋根が付くか」
  4. レクサス『IS』改良新型、米国はハイブリッドなし..V6ガソリンだけを設定
  5. ホンダ『プレリュード』新型、気になるライバルたち
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る