【トヨタ プリウスPHV】震災時でも頼りになりそう…青山尚暉

エコカー 燃費
プリウスPHV
プリウスPHV 全 9 枚 拡大写真

わが家は東京郊外の一軒家で、200Vの充電設備を“屋根なしの駐車場”に設置済みだ。

【画像全9枚】

ところで、『プリウスPHV』を買うと3年間、トヨタディーラーで無料で充電できるサービスが付帯してくる。ただ11日間のPHV使用中、総充電回数は6回。“すべて自宅で”である。ディーラーでの充電サービスは11日間、一 回も使わなかった。気軽に行ける距離にトヨタディーラーがなかったことに加え、もし行ったとしても、そこで200V充電が完了するまでの時間(約90分)をつぶすなど、極めて非効率的だと判断したからだ。

もちろん、スマホで充電設備を持つディーラーをマップ上で検索できるし、今、充電設備が空いているかも分かるのは便利だ。ただ、そのサービスで充電料金を浮かせたい、集合住宅に住み自宅に充電設備を設置せずPHVライフを満喫したい、と思うなら、ごく近所に充電設備を持つディーラーがあり(購入店が理想)、さらにそのすぐ近くに昼食などが取れるファミレスなどがないと厳しい。その条件を満たせば、ランチしがてら充電しに行く…といった効率的な使い方ができる。スマホで充電完了も教えてくれるから時間の使い方に無駄は出にくい。とはいえ、スーパーの買い物ぐらいでは約90分の充電時間は長すぎる。充電しに行くだけのためには、なかなか動けないのも現実だろう。自宅である集合住宅が充電設備のあるトヨタディーラーの上階、または隣にあれば理想なのだが…。

試乗期間はちょうど梅雨時期で、なおかつ台風4号が関東を直撃。雨の日が多かったのだが、わが家の充電設備は“屋根なし駐車場”にあるため、雨の強い日は充電を見送った。「雨の中の充電OK。ただし推奨はしていない」とのことで、電気の素人としてはわずかな心配やリスクを排除すべく。

11日間、プリウスPHVを愛車のように使ってみると苦言も出てくるわけだが、しかし個人的には現時点でのエコカーの理想像のひとつだとも確信している。

その証拠に、某自動車雑誌2誌の「2012年、今 もっともお薦めしたいクルマ」企画でプリウスPHVを1位または上位に挙げているのだ。プリウスより未来感たっぷりで、スマホ愛用者ならその先進性、楽しさ、所有する満足感を目一杯味わえる。そこにHVの『プリウス』との価格差の価値、意味を見いだせるなら、文句なし、最強のエコカーである。

最後にこれだけは言わせてほしいことがある。3.11で大きな被害を受けたわが住宅地だったが、今後、いつ起こるか分からない大震災のときでも、おそらくプリウスPHVは大いなる安心感をもたらしてくれると考えている 。

プリウスPHVは電気があればEVで走れ(事実上20km前後だが)、電気がなければガソリンで走れる、EVとHVのいいとこ取りのクルマである。3.11直後、わが家では電気は通っていて(水道、上下水道は約1か月半不通)、しかし近隣のガソリンスタンドは大混乱。そんな場面でもプリウスPHVなら事態が落ち着いた後、「クルマが使えない」という不安は少ない。電気が止まったとしても足の長い超省燃費車=HVとして使え、マイ避難所としても威力を発揮してくれるだろう。

ちなみに後席を倒すと寝心地いいフラットな枕付きダブルベッド状態になり、意外にも車中泊に向いている(後席ヘッドレストを逆向きに付け枕がわりにすると、身長172cm程度の人なら足を伸ばしてゆったり寝られる。写真参照)。PHVとはまったく関係のないところでも、プリウスPHVは優秀なのである。

そうそう、プリウス、プリウスPHVは意外なほどペットフレンドリーだ。愛犬が荷室側から飛び乗ることは無理だが(開口部高が690mmと高く、段差があるため)、リヤドアからなら中大型犬でも楽々乗り降りできる。その理由はリヤドアの開口角度が比較的大きく、後席座面が頭上スペース確保のため異例に低くセットされているからだ。愛犬を後席に乗せたら6:4分割の片方を倒して荷室側に移動させることもできる。静かなEV走行は聴覚に優れた犬にも優しい。

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフジャーナリスト
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がける。

《青山尚暉》

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