日産、次期ノートに新たなPURE DRIVE エコスーパーチャージャー搭載

自動車 ニューモデル 新型車
次期ノートのベースと思われる、日産・インビテーション(ジュネーブモーターショー12)
次期ノートのベースと思われる、日産・インビテーション(ジュネーブモーターショー12) 全 7 枚 拡大写真

日産自動車は9月に発売する新型『ノート』に、新たなPURE DRIVE (エンジン進化型エコカー)技術として「エコスーパーチャージャー(DIG-S)」と名付けたスーパーチャージャー付き3気筒1.2リッター直噴ガソリンエンジン(HR12DDR型)を搭載する。

【画像全7枚】

現行ノートは排気量が1.5リッターのエンジンを搭載しているが、新型ではダウンサイジングされ、新たなPure DriveのHR12DDR型と現行『マーチ』にも採用されている自然吸気3気筒1.2リッターのHR12DE型の2つが設定される。

HR12DDRエンジンの開発主管を務める岸一昭氏は「このエンジンは過給機付きでありながら圧縮比をNA(自然吸気)よりも高めているというのが特徴」と語る。実際、現行ノートに搭載されているHR15DEの圧縮比は10.5、またHR12DEが10.2となっているが、HR12DDRは12.0といずれも上回っている。

「過給に対してノッキングを防ぐために若干圧縮比を下げにいくというのが普通。しかしこのエンジンはピストンにクリーングチャンネルを入れたり、高熱伝導のピストンリングを使ったりして燃焼室から熱を取り除くことをまずやった。さらに一番熱くなるエキゾーストのバルブのところにはナトリウム封入バブル、それに真鍮のバルブガイドでエンジンの熱を捨てることで、ノッキング対策をした」という。

さらにミラーサイクルの採用でポンピングロスを低減するとともに、水素フリーDLCコーティングしたピストンリングおよびバルブリフタ、可変容量オイルポンプ、回転変動吸収クランクプーリーなどのフリクション低減技術の採用により、HR12DDRのJC08モード燃費は25.2km/Lと「クラスナンバーワンの燃費を達成。(エコカー減税)100%免税になる」としている。

しかも岸氏は「JC08モードではスーパーチャージャーは作動しない。作動しないトルクで十分走り切れる」と明かす。それにもかかわらずスーパーチャージャーを付けたことについて岸氏は「街中を走ってる時は、高圧縮でミラーサイクルかつ3気筒でフリクションも色んな面で小さい非常に燃費の良いエンジンとして活躍する。加速したい時はスーパーチャージャーが走りをサポートするそんなエンジンになっている」と述べた。

《小松哲也》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ハイエースの牙城を崩すか、個性的デザインの「EVバン」が日本上陸…キア『PV5』発売は2026年春
  2. スズキが新型「軽EV」を世界初公開へ、2026年度内に量産化、軽商用EVも…ジャパンモビリティショー2025
  3. 寂しさ45%、読者の感情:レクサス『LS』生産終了…「時代の流れ」「次への期待」が交錯
  4. ヤマハ発動機が新型3輪オープンカー、「AIで成長する」2輪車を世界初公開! 大型EVバイクなど16モデルずらり…ジャパンモビリティショー2025
  5. Z32ファン感涙、レトロ感あふれる『フェアレディZ』が話題…9月の新型車記事ベスト5
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る