HRTのチーム代表ルイス・ペレス−サラは、マシンが本来のポテンシャルの50%しか出せていないことを認めた。主要な開発ポイントはエアロダイナミクスだそうだ。
2012年中のマドリードへの本拠地移転にあたり主導的役割を果たしたペレス−サラは、F112の信頼性の高さは、今後のアップグレードのベースとして役立つと主張する。
「総合的に見てF112のリザルトは、開幕当初の混乱なども条件に加えれば決して悪くないと思っている。冬の間は完成すら危ぶまれながら、ほとんど細部を検討する時間もないまま引渡しから開幕へと押し流された。正常な進行ではなかったし、プロジェクトに関係する様々な当事者を調整しながら、ハンディキャップを縮めて行くというのは容易な道のりではなかった」
「様々な障害を考えれば、F112のリザルトは悪くはない。開発のベースとしては扱いやすく、この点が最大の取り柄だと私は考える。メカニカルなパートが頑丈で信頼性が高いから、開発の余地が大きい。敢えて言うと、開発の度合いはまだポテンシャルの50%に届いた程度で、エアロダイナミクスを中心に50%は手付かずのまま残っている」
今季後半の目標は、107%ラインの確実な通過だそうだ。
「現状の信頼性を維持したまま、あと少しパフォーマンスが伸びれば大成功だと私は思っている。夏休み明けに投入するエアロパッケージの成果には大いに期待している。予選タイムは104〜105%をクリアしながら2013年への備えに取り組みたい。チームのデザイン部門、エアロ部門はカハマヒカに移転したがまだ完全に機能を発揮していない。新ファクトリーの本格稼動も重要な課題のひとつだ」