気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2012年8月31日付
●東アジア16カ国経済連携、ASEAN日中韓、11月交渉入り合意(読売・1面)
●エコカー補助金終了は来月以降、駆け込み需要みられず(朝日・9面)
●カローラにHV車、トヨタ,来秋にも発売(朝日・10面)
●シャープ提携合意持ち越し(毎日・2面)
●モスクワ・モーターショー100社参加、「最後の欧州市場」熱視線、生産・販売、各社が強化(産経・11面)
●新日鉄・住金、損失2400億円、製造業アジアで苦戦、中国勢の増産響く(日経・1面)
●中国BYD正念場、電気自動車販売、1~6月300台のみ(日経・9面)
●日航株売り出し、3500-3790円に、時価総額、全日空上回る(日経・11面)
●テスラ、セダンEV来年発売、日本の急速充電対応攻勢(日経・12面)
●日産の戦略車「シルフィ」タイでも生産・販売(日経・12面)
●「プリウス」1220台警察向けに受注、住商、ウクライナで(日経・12面)
●いすゞ営業益1300億円、今期3割増(日経・15面)
ひとくちコメント
あすから9月。東京電力が家庭向け電気料金を平均8・46%値上げするなど、月が改まると我々の暮らしもいろいろな変化が起こる。そんな中「8月にも終了」と伝えられていた政府のエコカー補助金はどういった状況なのだろうか。
きょうの朝日によると、「前回の補助金が終了した2年前に起きたような駆け込み需要がみられず、乗用車向け補助金の予算切れは9月中旬~下旬以降にずれ込む見通しで、静かな幕切れを迎えそうだ」と報じている。
それによると、「自動車業界や所管の経済産業省は今回も駆け込み申請の動きが出る可能性があるとみていたが、実際は8月中旬から申請ペースは一気に鈍化。14日以降の申請額は1日あたり数億円規模にとどまり、お盆明けの8月下旬に入っても、お盆前の申請ペースを下回る水準が続く」としている。
なぜ、今回は駆け込み需要が出ないのか。メーカー各社が補助金の申請が間に合わなくても、その分を補てんするキャンペーンを展開しているほか、今回は登録から13年以上たった古い車に対する補助金が支給されないなどから、買い替え需要が前回よりしぼんだなどの構造的な要因を指摘する声がある、などと朝日では分析している。
気象予報では、9月になってもしばらく厳しい残暑が続くと伝えられているが、国内の自動車市場は、早くもひんやりする秋風が吹き始めているようだ。