富士通テン、カーナビ前面パネルの塗装工程が不要となる樹脂成形技術を開発

自動車 ビジネス 企業動向
塗装レスで成形したカーナビ前面パネル
塗装レスで成形したカーナビ前面パネル 全 3 枚 拡大写真

富士通テンは、グループ会社の富士通テンテクノセプタと共同で、カーナビゲーションシステムの前面パネルの塗装工程が不要となる樹脂成形技術を開発したと発表した。

【画像全3枚】

カーナビなどに組み込まれる樹脂製のパネルは、従来、意匠性を得るための色や光沢の確保と、傷に対するパネル表面を保護するため、塗装していた。同社では、塗装工程で使用される環境負荷物質の低減や、塗装・乾燥工程の省エネ化のため、塗装を行わなくても光沢が実現できる成形技術の開発を進めてきた。

カーナビ商品の前面パネルには、ピアノのような黒い光沢のある鏡面の質感が必要となる。しかし、これを実現するための従来の成形技術では、表面の傷と樹脂成形時、金型へ高温で充填された樹脂が合流する境目に発生するウエルドラインによって、意匠性を損なうことが課題だった。

ウエルドラインは、金型を高温に保つことなどで発生を抑制できる。同社では今回、「材料」「金型構造」「成形技術」の組み合わせによって、金型に高コストとなるヒータを設けず、ウエルドラインの発生を抑制、光沢のある樹脂表面を塗装工程無しに成形のみで実現する技術を確立した。

従来、塗装工程で使用していた塗装溶剤の低減に加え、塗装や乾燥に必要なエネルギー消費が低減でき、地球環境への負荷低減が図れる。

今回開発した技術はECLIPSEの2012年夏モデル「ULTRA AVN」に採用されているほか、今後投入するカーナビにも順次、採用していく。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産株価が3日続伸、SUV『パトロール』を日本市場に投入へ
  2. マツダ CX-5 新型、最高評価の5つ星獲得…ユーロNCAP
  3. 【シトロエン ベルランゴ 新型試乗】室内も走りも、シトロエンらしい“心地いい系”…島崎七生人
  4. 「さすが私が欲しいバイク」ヤマハの原付二種スポーツ『XSR125』が「バイクオブザイヤー2025」に、SNSではファン興奮
  5. 最新機種の“魅力”を解剖! カロッツェリアの「モニターレス機」なら、スマホを便利に使い倒せる![メインユニット最前線]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る