フランスの自動車大手、PSAプジョーシトロエンは8月31日、フランス国内のバレンシエンヌ工場に投資し、将来も商用車(LCV=軽商用車)の生産を続けることを明らかにした。
同社は2012年7月、イタリアの自動車大手、フィアットとの合弁事業の一部見直しを発表。バレンシエンヌ工場での合弁事業は、2017年以降は継続されないとアナウンスされていた。
また同月、PSAはトヨタ自動車の欧州統括会社、トヨタ モーター ヨーロッパ(TME)と、欧州においてPSAの小型商用車をトヨタにOEM供給することで合意したと発表。2013年半ばより、PSAのプジョー『エキスパート』とシトロエン『ジャンピー』をベースにした商用バンを、PSAがトヨタに供給する。
今回のPSAの発表は、7月のフランス国内での大規模なリストラ政策の公表後、国内での反対世論に配慮したもの。バレンシエンヌ工場に投資することで、同工場において将来、商用車の生産を続ける意思を示した。
PSAのフィリップ・ヴァラン会長は、「今回の発表は、バレンシエンヌ工場とPSAグループにとって重要な決断だ。同工場の稼働を維持し、LCVを生産する」と語っている。