【CEATEC 12】本日開幕…スマートモビリティ、自動走行の可能性、4Kテレビなど見所

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一般社団法人情報通信ネットワーク産業界の下村節宏氏(三菱電機 取締役 代表執行役副会長)が挨拶
一般社団法人情報通信ネットワーク産業界の下村節宏氏(三菱電機 取締役 代表執行役副会長)が挨拶 全 5 枚 拡大写真

 10月1日、東京・丸の内のパレスホテル東京において、明日から6日まで開催される「CEATEC JAPAN 2012」の見どころなどが事前に紹介された。今回の展示会では624社/団体、合計2,288のブースが出展し、昨年以上の規模になるという。主催者の代表として、一般社団法人情報通信ネットワーク産業界の下村節宏氏(三菱電機)が「日本は東日本大震災から徐々に回復を遂げているが、昨年に起きた欧州の金融危機や歴史的な円高などにより、まだ厳しい経済的状況だ。これらの問題を解決するのが、まさにITエレクトロニクスであろう。国内のみならず、有効な市場である新興国にも日本の先進的なIT技術をグローバル展開していくことで、ITエレクトロニクス産業界を発展させ、日本経済の安定的な成長に貢献できるものと考えている」と挨拶した。

 今回のCEATEC JAPANの開催テーマは「Smart Innovation-豊かな暮らしと社会の創造」だ。IT・エレクトロニクスと自動車、エネルギー、医療・ヘルスケア、農業、住宅などの産業が融合し、新市場を創造する技術や製品が展示される。具体的な内容としては、シームレスな連携が生み出すスマートな暮らし・社会を提案する「ライフ&ソサエティ」と、高度な電子部品・電子デバイスを結集して世界のスマートイノベーションをリードする「キーテクノロジー」という2つのステージ、さらに旬なビジネストレンドを専門テーマごとに集約した「ICT Suite」、「Electronics Suite」で構成される。

 まずライフ&ソサエティステージの見どころだが、4Kテレビ、スマートテレビ、高精細デジタルカメラなどの次世代映像技術や、スマートフォン、タブレット、モバイルPCなどの最新モバイルコミュニケーション、家とエネルギーと家電をつないで制御するスマートハウス・HEMS(Home Energy Management System)など、人々の生活をより豊かに快適にする技術、製品、サービスが多数提案される。ICT Suiteでは、スマートデバイスの活用と運用・管理、業務システムや統計情報、利活用など、さまざまな分野のクラウドを分かりやすく紹介するクラウドコンピューティングプラザ、大学研究室・公的機関の研究所がITエレクトロニクスの技術研究を紹介し、研究教育機関と産業界との交流・連携を促進するリサーチパークも設置。

 次にキーテクノロジーの見どころだが、電気自動車やハイブリッド自動車を牽引するパワーモジュール、キャパシタ、EV、ワイヤレス充電や、エネルギー効率を高める省エネ技術をはじめ、スマートフォンの進化を支える小型モジュール・高周波部品など、世界最先端の電子部品とデバイスを標榜した高機能な電子部品・アプリケーションを展示。またElectronics Suiteでは、EVやスマートグリッドのエネルギーコントロール技術がお披露目される「パワー&エネルギープラザ」や、次世代Wi-Fi技術などを集約した「ワイヤレスプラザ」、組み込みグラフティクスの最新テクノロジーを紹介する「組み込み技術プラザ」などが置かれる。これらの中で「特にスマートモビリティ、自動走行の可能性、4K、80インチのテレビなどが見どころになるだろう」(CEATEC JAPAN2012 実行委員会 丸山実行委員長)という。なおCEATEC AWARADでは、今年から新たに総務大臣賞と経済産業大臣賞が創設され、特に優秀な技術や製品、サービス、ソリューションに対して表彰が行われるそうだ。

 スマート化が進むモビリティ、エネルギー、ヘルスケアの3分野で実施する「Smart Mobility Innovation 2012」では、日本自動車工業会の後援のもと、EVを中心としたスマートモビリティ社会の展示が行なわれる。EVの非接触充電を実現するための関連技術としては、センサー技術を駆使して実現した自動駐車システムのデモンストレーションが本邦初公開となる。エネルギー分野では、グリーンIT推進協議会のグリーンITパビリオンにおいて、各社の省エネ技術などが幅広く公開されるほか、各企業の製品・活動、最新プロジェクト動向についても紹介。このほかにもグリーンITパビリオン/NEDOブース、デジタルヘルスケアPLAZA/デジタルヘルスシアターなども設けられる予定だ。

 また展示会と共に併催されるカンファレンスも過去最大となり、152セッションの講演や技術発表が行なわれる予定。初日(2日)のキーノートスピーチでは、三菱電機、ソニー、オービックビジネスコンサルタントの代表が登壇する。サムスン エレクトロニクスシステムのハン・カプス氏(システムLSI事業部1LSI開発室 専務)、日産自動車の山下光彦氏(副社長)なども、ゲストスピーカーとして招聘されるという。

■グリーンITアワード2012の授賞式も…経済産業大臣賞にはアズビルやNTTデータ先端技術などが選出

 さらに本記者発表会に先立ち、今年で5回目を迎えるグリーンITアワード2012の授賞式も行なわれた。同推進協議会の中鉢良治会長は「今回、Green IT AWARD 2012を受賞したソリューションが、低炭素社会に向けて国内外の省エネ活動に活かされることを願っている」と挨拶を述べた。今回、アワード受賞の栄誉に輝いたのは以下のとおりだ。

【ITの省エネ分野】
・経済産業大臣賞 NTTデータ先端技術/日本無線/NTTデータ 「データセンタ電源システム」
・経済産業省 商務情報政策局長賞 インタネットイニシアティブ 「松江データセンターパーク」
・グリーンIT推進協議会会長賞 アイピーコア 「従来比75%電力削減を実現したデータセンタ NFH-20feetコンテナデータセンタ+IPCORE-NX130」
・グリーンITアワード審査員特別賞 アラクサラネットワークス 「爆発的な通信トラフィック増加に伴うネットワークの電力消費を削減するフレックス証言力システム」 
・グリーンITアワード審査員特別賞 高砂熱学工業/関電エネルギーソリューション 「サーバ室向け壁吹き空調システム」

【ITによる省エネ分野】
・経済産業大臣賞 アズビル 「遠隔サーバによるデータシミュレーション技術を活用した省エネ・節電ソリューション」
・グリーンIT推進協議会会長賞 富士通 「クラウド環境(FGCP/SS)」の全世界展開による環境貢献
・グリーンIT推進協議会会長賞 富士ゼロックス 「出力環境の“快適なエコ”を実現する統合ソリューション」
・グリーンITアワード審査員特別賞 小島プレス工業 「グリーンITへの更なる追求~ユーザー企業におけるスマートグリッドへの挑戦

・グリーンITアワード審査員特別賞 ザ・テラスホテルズ/横河電機 「リゾートホテルにおけるITを活用した省エネの実現」

【CEATEC 2012 Vol.18】明日いよいよCEATEC JAPAN 2012が開幕!スマートモビリティ、自動走行の可能性、4Kテレビなどが見どころに

《井上猛雄@RBB TODAY》

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