フォード107年の歴史でもっとも革新的な技術…とカタログにもう謳われている、フォード『エクスプローラー』の「EcoBoost」。
2リッター+ターボで243ps/37.3kg-mもの性能を発揮しながら、低燃費と低排出ガスも実現している。とはいえそれが車重2020kg、全長5020mmの巨体でどうか?というと、実際のところ「V6やV8にもまったく遜色なしの走りっぷり」なのに驚いた。
アクセルをじんわりと踏み込めば力強くクルマを前に出すし、加速が必要なときも、軽快なほどにスピードを乗せる。車内騒音も低レベル。FFでいい用途の範囲で乗るなら、走りへの不満はまったく感じない。他方、室内空間の居心地のよさは、世代が変わっても相変わらずエクスプローラーの魅力だ。
インパネのデザインなども近代的だが、決して尖りすぎていない。「国産上級ミニバンからの乗り換えも多い」(フォードTOKYO多摩ニュータウン店)という証言も、SUVらしい走りのよさと、このクルマの室内空間のゆとりの大きさによるもの。定員は7名だが、セカンドシートなど3名でもゆとりがあるほどで、まさにフル7シーターだ。コンソール回りの仕上げのよさなども、大きな進化ぶり。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年より『GOLD CARトップ・ニューカー速報』の取材/執筆を皮切りにフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。