10月4日、鈴鹿サーキットで行われた記者会見の席で、今シーズン限りで引退することを表明したミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)。シューマッハ自身による引退についてのコメントが公開された。
このコメントはメルセデス・ベンツ日本の公式Facebookページ上に掲載されたもの。その内容からは、F1に対する熱い想いと結果を出すことができなかったことに対する悔しさが感じられる。
以下、コメント全文。
今シーズン終了とともにF1から引退することを決意しました。まだまだ世界最高のドライバー達と闘えると思っています。そう思えること自体に自分自身、誇りを感じますし、復帰したことに後悔がないひとつの理由でもあります。常に向上していたし、この3年間の結果には不満はありません。
でも、いつか“Good bye”をお伝えするときがきます。ここしばらく、これからも前へ進んでいくモチベーションやエネルギーを保てるのか疑問を抱きました。100%確信できないことをするのは私のスタイルではありません。本日の決断でそんな自分の中の疑問から解放されました。
私の目的はただ走ることではなく勝利のために闘うことです。走る喜びというのは競争心の上に成り立っています。2009年終わり(復帰にあたって)結果を評価してもらいたいとお伝えしたので、この3年間受けてきた批判の一部は当然のものと思っています。タイトルを狙えるマシンを開発するという目標を達成できなかったこと、そして私がその道筋をつけられなかったことは疑う余地がありません。
しかしF1の世界でやり遂げてきたことを振り返ると、私は非常に満足しています。この6年間、自分自身のことを含め、多くを学べたことにとても感謝しています。例えば、敗北からも自分を見つめ直すことができました。敗北というのは辛いことですが同時にそこからより多くのことを学びました。それは大好きなことができることに感謝することや、信念に基づいて生きるということです。様々なことを学び、視野が広がりました。
ダイムラーやメルセデス・ベンツ、チームが僕に寄せてくれた信頼に感謝しています。それに長年私を支えてくれた友人やパートナー、仲間にも感謝します。そして何よりも、常に私と喜びを分かち合い、思うとおりにさせてくれ、常に傍にいてくれた家族に一番感謝を言いたいと思います。