【メルセデスベンツ Gクラス 試乗】変わらぬ世界観と最新エンジンの組み合わせ…島崎七生人

試乗記 輸入車

変わらぬボディに最新のエンジン。まさに昔のライカをデジカメにしたようなモデルである。登場から33年、個人的にも前回の試乗は「ゲレンデヴァーゲン」と呼ばれていた20年近く前。だが、変わらなかった。

とくに前後リジッドアクスルがラダーフレームを微妙にたわませながら走る感覚は以前のまま。ステアリングの手応え、エイヤッ!と気合いで踏み込む感覚のアクセルペダルも同じ。走り出すとかかる自動ドアロックのアクチュエーターのいささか盛大なパシャ!という音、レストランの厨房の冷蔵庫のような重厚なドアの閉まり音、硬めのシート、平板な立ったフロントガラスなど、どれもこれもが昔のままだ。

では何が違うのかといえば加速感だ。2台の試乗車(「G63 AMG」と「G65 AMG」)はそれぞれV8の5.5リットル・ツインチャージャー(544ps/77.5kg-m)、V12の6リットル・ツインチャージャー(612ps/102.0kg-m)を搭載するが、動力性能は物凄いとしか言いようがない。V8でも十二分だが、V12の加速ときたら腹に響くエンジンサウンドを轟かせ、空気抵抗をものともせず約2.6トンのボディをグイグイと前に押し出す。

3段階に効かせられるデフロック付きだから、本来のオフロード性能もまったく犠牲になっていない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  3. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  4. 日産『エクストレイル』米国版が2026年型に、新グレード「ダークアーマー」設定
  5. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る