シューマッハ「人生を振り返るバックミラーには笑顔の僕がいるよ」

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
ミハエル・シューマッハ(2012年ヨーロッパGP)
ミハエル・シューマッハ(2012年ヨーロッパGP) 全 11 枚 拡大写真

ミハエル・シューマッハは、今季末にF1を引退したら、他のカテゴリーも含めてレースをすることはないと明言した。

7度のワールドチャンピオンは、メルセデスAMGでの3年間を限りにF1から引退すると10月初旬に宣言していた。シューマッハは2006年の終りにも一度F1から引退したが、2010シーズンにメルセデスAMGからカムバックした。一度目の引退後は、スーパーバイクのドイツ選手権など一連の2輪レースに参加したが、今回はすべてのモータースポーツを辞めると言うのだ。

他のカテゴリーへの転向の意思を尋ねられたのに対し、シューマッハはこう答えた。

「そういう計画はない。情緒的な視点、スピード、完璧な仕事振りといった点でF1を超える目標は存在しないよ。F1以外のクルマに乗っても僕の気持ちは同じようには奮い立たないだろう。今回は完全なお仕舞いだ」

「もしかしたら北米で馬に乗る可能性はあるかもしれないね。妻のコリーナが数年前から競技をやっているんだけど、もう僕の乗る馬を選んであるらしいから、それなら乗ってみようかという気持ちになっているよ」

F1引退の決断に悔いはないと語るシューマッハは、むしろ無事にキャリアを閉じることができてホッとしているのだそうだ。F1史上最も成功したドライバーである彼は、二度目のF1参戦で良き敗者であることの難しさを悟ったと語る。

「安堵は感じるが、後悔はまったくない。ここまでの成果を心地よく思い出す気持ちだけだ。今から先の人生には限りない可能性があると思っている。自分の人生をバックミラーで覗くと、そこには、幸せそうな笑顔をたたえた僕がいる。僕のキャリアははっきりと二つの時期に分けることができるだろう。ひとつ目のそれは、すべてを手に入れることのできた時期。ふたつ目のは敗北の意味を思い知らされた時期だ」

「美しい負け方を知ったことで、僕は成熟して我慢強くなったと思う。年齢を重ねたせいもあるのだろうね。今日はこれまでやってきたことにとても満足な僕がいるよ」

《編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  3. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  4. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  5. カワサキ『Ninja ZX-25RR』を日本初導入、価格は105万2700円 スタンダード版「25R」は廃止
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る