ホフマイスター・キンク(キックバックしたBMW独特のCピラー&窓後端形状)後方に「ActiveHybrid 3」のバラ文字のオーナメントが、特別な『3シリーズ セダン』であることをさり気なくアピール。
試乗時、同業のMさんが車検証に「前前軸重870kg/後後軸重870kg」の表記があるのを教えてくれた。リチウムイオンバッテリーをトランク床下に搭載、ガソリンタンク容量を3リットルだけ減らし、その前後重量配分を達成している。
生まれて初めて乗るBMW3シリーズのハイブリッド車は、賢く高性能な高級セダン…の印象。3リットルの6気筒ツインパワーターボ・ガソリンエンジンは、それだけでも普通にスムースで速い。電気モーターのパワーでブースとが加わると、大排気量車のような加速が味わえた。
75km/hまで、距離で3〜4km、モーター走行も可能。ホテルのエントランスから発進する際など、まさに静々と走り出せるのがいい。今回は試せなかったが『ECO PROモード』なら、80km/h以上でエンジンを停止させられるという。エンジンの始動/停止、モーターのON/OFFなどのタイミングでのショック等はほとんど看取されないほど。実にジェントルなハイブリッドセダンというほかない。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。