商船三井の技術研究所は12日、実際の使用環境となる高温状態の燃料油に対し、少量で優れた効果を発揮する油性(潤滑性)向上添加剤「ルブアップ HS」を開発したと発表した。
同社は、約2年前からタイコーホーザイと共同で油性(潤滑性)向上添加剤の開発に取り組んできた。
同製品は、HFRR(High Frequency Reciprocating Rig)試験機および四球試験機による試験で優れた潤滑性が実証され、加えて、同社技術研究所にて改造を施した往復摩耗試験機を使った高温燃料油下での試験でも同様の効果が確認された。
船舶燃料油の世界的な低硫黄化規制に伴い、燃料油自体の潤滑機能が低下したため、燃料噴射ポンプなどに障害を引き起こすことが懸念されていたが、今回の開発ではこうした懸念を軽減することを可能とするという。