【マツダ アテンザ 新型発売】走ってこそ美しいフラッグシップ

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左からマツダ 靭(SHINARI)、マツダ 雄(TAKERI)、新型アテンザ(写真はMazda6欧州仕様)
左からマツダ 靭(SHINARI)、マツダ 雄(TAKERI)、新型アテンザ(写真はMazda6欧州仕様) 全 6 枚 拡大写真

マツダから新型『アテンザ』が発売された。このモデルはフラッグシップカーとしての品格をしっかりと醸し出すようにデザインされたという。

「我々はデザインブランドを仕立てようとしており、マツダというブランドの中で“魂動デザイン”をやっています」と述べるのはデザイン本部チーフデザイナーの玉谷聡さん。「これは純粋に(動物などの)意思のある動きを、クルマの中から出てくるエネルギーとして表現するものです」という。

そして、「アテンザの場合は我々のフラッグシップカーなので、その品格をしっかりと出したい。これまでの我々のフラッグシップよりも、より高いレベルの品格を表現したかったのです」と玉谷さん。そこで、「骨格をしっかりと創って、その上に動物的な美しさをアーティスティックに表現したいと考えました」。それが最も表れているのがサイドのショルダーの部分だ。「動物を生でマッシブに表現するのではなく、彫刻的に、抽象的にクルマに取り入れていく。そこにいろいろなフィルターをかけて、磨き上げていきました。そこが一番の見どころです」と話す。

それは、キャラクターラインの表現だけにはとどまらない。「僕らが最終的に表現したいのは、キャラクターラインではなく、ラインとラインの間にある面の抑揚や、走った時に映り込む反射や光、そういったものをコントロールしたかったのです」。具体的には、「クルマがちょっとでも動くと、ボディに周りの光が映り込み、クルマの上でうねり動きます。そこに命のようなものを表現したかったのです。走っている姿こそアテンザは美しいでしょう」

玉谷さんは、「このクルマ自体を、ひとつの走る生命体のような意識で創りました。このクルマ自体が生き物のような表現をして、ドライバーの意思がタイヤまでしっかり伝わるような、動物のナイーブな表現をきっちりと入れようとしたのです。NAGAREデザインは、自然界の受動的な動き、風の風紋などを表現したのに対し、魂動デザインは生命があって、主体性があって、意思がある表現としたのです」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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