ルノー・ジャポンから発表された『メガーヌハッチバックGTライン』と『メガーヌエステートGTライン』は、ルノースポールが手掛けたグレードである。
ルノースポールがどのような手を入れたのか。その点について、同社商品担当のフレデリック・ブレンさんによると、「ルノースポールはGTラインを作るにあたり、ディフューザーやホイールなどを変えるだけではなく、シャシーを大事にしたいと考えました」。そこで、「現在メガーヌのボディラインナップにはクーペがあります(日本にはルノースポールモデルのみ導入)。その『クーペGTライン』は、ルノースポールの手によって非常にダイナミックなシャシーに仕上げられていますので、このメガーヌクーペのシャシーをそのままハッチバックに搭載しました」とブレンさん。
つまり、「フロントもリアもサスペンションやスプリングダンパー、アンチロールバーなど全てクーペGTラインと全く同一です。これにより、ハッチバックも非常にダイナミックなシャシーを持つモデルとなりました。車高も1cmローダウンしています」と説明する。
では、ホイールベースが6cm長いエステートはどうするのか。「フロントトレイン一式はクーペGTラインそのものです。なぜならハッチバックもエステートもAピラー位までは全く一緒なのです」と述べる。しかし、「リア部分は全く違います。ハッチバックとと比較すると、リュックを背負ったような感じです。そこをいかにドライバーに一体感を感じさせるかによって、持ち味の良さが変わってくるのです」。そこで、「フロントに合わせて、エステート専用のリアサスペンションをチューニングしました。リアのサスペンションアームやスプリングが専用チューニングとなっています」とする。その狙いは、「エステートに乗っても、ハッチバックに乗っても感じられるものは全てクーペGTラインと同じにするためなのです」と語った。