小学生2人死亡事故、被告は起訴内容を大筋で認める

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昨年12月、兵庫県加西市内の県道で軽トラックを飲酒運転するとともに、小学生2人をはねて死亡させたとして、危険運転致死などの罪に問われた54歳の男に対する裁判員裁判の初公判が3日、神戸地裁で開かれた。弁護側は自動車運転過失致死罪の適用を求めている。

問題の事故は2011年12月10日の午後11時10分ごろ発生した。加西市上野町付近の県道で、道路に隣接する家から路肩に出てきた8歳と12歳の男児に対し、進行してきた軽トラックが衝突。2人は収容先の病院で死亡した。皆既月食を見るために外出していたという。

軽トラックを運転していた男(当時53歳)からは高濃度のアルコール分を検出。警察は男を飲酒運転の現行犯で逮捕。検察は後に危険運転致死罪で起訴していた。

3日に開かれた初公判で、被告の男は「酒を飲んで運転し、事故を起こしたことは間違いない」と、起訴内容を大筋で認めている。

検察は冒頭陳述で、スナックの従業員が酒に酔っている被告を見た上で「クルマを運転できる状態ではない」と指摘していたことを明らかにするとともに、「被害者への衝突直前には居眠りもしており、正常にクルマを運転する状態ではなかった」と指摘。危険運転罪の成立を主張した。

これに対して弁護側は「被告は泥酔状態ではなく、現場手前までは正常に運転していた」と主張。「事故は前方不注視が原因で発生しており、裁判所には自動車運転過失致死罪の適用を求める」としている。

《石田真一》

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