タイヤ破裂による逸脱は防げたと判断、2年前の死傷事故で逮捕

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2010年11月に三重県大台町内の紀勢自動車道トンネル内で大型トラックを対向車線側へ逸脱させ、乗用車と衝突する事故を起こして5人を死傷させたとして、三重県警は12月6日、このトラックを運転していた28歳の男を自動車運転過失致死傷容疑で逮捕した。

三重県警・高速隊によると、問題の事故は2010年11月29日の午前9時45分ごろ発生している。大台町下三瀬付近の紀勢自動車道で、対面通行区間のトンネル内を走行していた大型トラックが対向車線側へ逸脱して対向の乗用車と正面衝突。立ち往生した2台に対し、後続のワゴン車が追突するなど、車両3台が関係する多重衝突に発展した。最初に衝突した乗用車は大破炎上し、乗っていた4人が死傷。後続車の運転者も軽傷を負っている。

大型トラックを運転していた26歳(事故当時)の男は「トンネル内で路上に落ちていた金属片を踏んだ」、「タイヤがパンクして制御不能になった」などと供述していたが、男が運転していたトラックは規定よりも小さなサイズのタイヤを装着していたうえ、右前輪タイヤがバーストしたとみられる地点から約180m先までブレーキを掛けた痕跡が無かったことがわかった。

警察では同型車での走行実験を3回行ったが、タイヤがバーストした場合でも早期にブレーキを掛けたり、ハンドルをしっかり保持していれば「逸脱は防げた」という結果となり、男に過失が生じていたと判断。事故から2年あまりが経過した6日に自動車運転過失致死傷容疑で逮捕した。

調べに対して男は「事故を起こしてしまったことは間違いないが、自分にはどうすることもできなかった」などと供述。不可抗力を主張しているようだ。

《石田真一》

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