【2012年10大ニュース座談会】中国反日暴動、立場を強めるアジアワーカー

自動車 ビジネス 国内マーケット
ホンダ/アキュラ・NSXコンセプト(北京モーターショー12)
ホンダ/アキュラ・NSXコンセプト(北京モーターショー12) 全 18 枚 拡大写真
1
 2012年のニュースを振り返る…エマージングマーケットの存在感

土屋---2012年は12月17日の衆院選を待っての10大ニュース座談会となりました。今年のニュースを振り返りたいと思います。

福田---今年はやはり中国の反日に関連する影響が自動車業界としては大きなインパクトでしょう。

中田---尖閣諸島の国有化に端を発した中国反日の一連の出来事は、結果として日系自動車の不買という結果につながり、各社とも少なからずダメージを受けましたからね。

三浦---中国反日に関しては、日本側にもまずい部分があったように思いますが。この問題以外にはどのようなことが大きなニュースだったでしょうか。

北島---2012年を振り返った場合に、スマートフォンの存在は象徴的ではないでしょうか。特にiOS6の地図問題はiPhoneユーザーの誰もが体感をしたところでしょう。AV一体型のナビでも、スマートフォンとの連携機能は当たり前になりました。

三浦---当初、アップルが地図を独自のものに切り替えたのは、クルマのナビとして地図を活用してもらいたい、という狙いが強くあったようです。そうした背景を鑑みると、自動車業界とも関係の深い問題でした。

中田---私は主にアジアの自動車産業をウォッチしていますが、やはりインドにおけるマルチスズキの暴動とその関連問題は、日系企業のみならず、成長市場での企業経営について考えさせるものだったと思います。

福田---韓国の大統領選挙も終わったところですが、アジアの労働者とどのようにつき合うか、ということは今後さまざまな場面で課題になるでしょうね。

中田---タイでも今年は最低賃金の引き上げがありましたし、ワーカーが権利を主張する機運の高まりはアジア全体であります。

三浦---2012年の11月から本誌(レスポンス)では自動車ニュースを中心としながらも、モーターサイクルや自転車、航空、船舶、宇宙に加え、エマージングマーケットというところまでニュースの枠を拡げる試みをスタートしました。アジアのなかの日本、世界のなかの日本という観点も意識して10大ニュースの決定につなげていきましょう。

10大ニュース候補提案者(五十音順)
青山尚暉試乗記・生活
池原照雄ビジネス
石田真一社会
井元康一郎ビジネス・技術
岩貞るみこ試乗記
大野雅人モビリティ・鉄道・生活
小松哲也ビジネス
津々見友彦試乗記
椿山和雄ニュース・イベント
中尾真二イベント・生活
中田徹海外(アジア)
福田俊之ビジネス
森口将之試乗記
森脇稔海外(欧米)
山田清志ビジネス

座談会出席者(順不同)
中田徹(フォーイン編集長、自動車産業アナリスト)
福田俊之(経済ジャーナリスト)
井元康一郎(ジャーナリスト)※途中参加
三浦和也(レスポンス編集長)
北島友和(編集部)
土屋篤司(編集部)
瓜生洋明(編集部)

《まとめ・構成 土屋篤司》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. 「復活まじうれし!」「全色欲しい」新型スズキ『GSX-R1000』発表に、SNSは話題沸騰!
  3. トヨタ「クラウン」「アルファード」など21車種、64万台超の大規模リコール[新聞ウォッチ]
  4. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  5. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る