SUPER GTに参戦しているホンダは、2013年に向けて『HSV-010』の基本開発目標を決め、12月25日に発表した。
2012年度の反省から、基本的な開発テーマとしては“扱いやすさ”をコンセプトにして、新たな取り組みをしていく。
2012年のマシーンは、セッティングのスイートスポットがかなりタイトであり、この部分をもっと広げていき、扱いやすいマシーンにしていくことを第一目標にしていくということだ。
前任者の瀧敬之介氏がプロジェクトリーダーを務めていた時代から、ホンダは参戦全チームの戦力を平均的に上げることがライバルチームにポイントを稼がせず、結果的にタイトル獲得の近道と言うことを目標にしていたが、前述のようなマシーン特性のため、結果に結びつかなかった。
タイヤ面の条件を除いて、ピークの性能を追いすぎた結果、少しのコンディションの変化でも特性が大きく変わるマシンになっていた傾向があった。そこで2013年シーズンに向けては、空力特性や重量配分などを見直し、前述した「扱いやすいHSV-010 GT」の開発を目指していくことを目標にした。
結果的に、各チームが短時間でセッティングをまとめられる扱いやすいマシンにすること。そして、ドライバーが状況を理解しやすいマシンにすること。この2点が、2013年に向けた最大の開発テーマとなる見通しになったという。