川崎重工、超高圧送電線用トンネル向けにシールド掘進機5機を受注

鉄道 企業動向

川崎重工業は、シンガポールの超高圧送電線用トンネルプロジェクトに投入されるシールド掘進機5機を、韓国のエスケー建設から受注した。

シールド掘進機は2013年12月から2014年3月にかけて納入する予定。

今回受注した掘進機は、全て泥水式シールド掘進機で、直径が6.88m。掘進機は、シンガポール電力の子会社エスピー・パワーアセットが進める次世代電力インフラプロジェクトの掘削工事に投入される。マンダイからアン・モー・キオまでの5.4kmと、ホーランドからメイまでの7.0kmの合わせて12.4kmを掘削する。

トンネル掘削工事は、2016年に完成する予定。

今回受注した泥水式シールド掘進機は、軟弱土層の掘進に用いられるシールド掘進機の技術と、岩盤や礫層などの掘削に用いられるTBM(トンネル・ボーディング・マシン)の技術を融合した岩盤対応型の掘進機で、複雑な土質を1機の掘進機で掘削できる。

同社独自のカッター交換方式を採用したほか、硬岩部での急曲線掘削に対応するための油圧式オーバカッター装置と中折れ方式や最大土被り69mに対応するためのシール構造を装備するなど、工区特性に合わせた仕様とする。

また、シールド掘進機に加えて泥水処理設備等の後方設備も納入する。

川崎重工はシンガポール地下鉄のダウンタウンライン向けにシールド掘進機10機を受注するなど、今回の受注を含めて、これまでシンガポール向けに27機、日本国内外で約1400機のシールド掘進機・TBMの受注実績を持つ。今回の受注は、川崎重工の高い技術力と難易度の高い地質での豊富な実績が高く評価されて実現した。

シンガポールでは、地下鉄トムソンライン建設工事計画など、地下工事の増加が予想され、今後もシールド掘進機の発注が見込まれる。インド、ベトナム、中近東でも地下鉄建設工事が計画されており、同社はアジア市場での掘進機需要を積極的に取り込んでいく方針だ。

《レスポンス編集部》

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