パナソニックHIT太陽電池、独フラウンホーファー研究機構でPID耐性を実証

自動車 ビジネス 企業動向
パナソニックHIT太陽電池
パナソニックHIT太陽電池 全 2 枚 拡大写真
パナソニックグループ エナジー社は、同社製HIT太陽電池モジュールが、独フラウンホーファー研究機構シリコン太陽光発電研究センター(フラウンホーファーCSP)の試験において、PID(電圧誘起出力低下)耐性を有することを実証したと発表した。

PID現象とは、太陽電池セルと接地されたフレームとの間に高電圧がかけられた状態で高温多湿などの外部要因が加わった場合に起こりやすい、出力低下現象。太陽電池モジュールだけでなく、太陽光発電システム全体の総出力を低下させる恐れがあるという。

今回のフラウンホーファーCSPにおける試験は、10台のHIT太陽電池モジュールを用いて、摂氏50度、相対湿度50%、正と負の電圧1,000Vの条件下で、48時間実施。その結果、全てのモジュールにおいて、出力が低下することがなかった。

フラウンホーファーCSPの責任者、マティアス・エヴァート博士は、「パナソニックHIT太陽電池は他の太陽電池とは異なる独自の構造を持っている。この特徴に合わせ、正と負の両方の電圧で試験をすることにより、HIT太陽電池のPID耐性を証明できた」とコメントした。

一般的な結晶シリコン系太陽電池において、太陽電池セル表面の絶縁層が帯電することがPIDを引き起こす直接の原因と考えられている。HIT太陽電池はセル最表面(両面)が透明導電膜であり、絶縁層を用いていないことから、PIDは起こり得ない構造となっており、これまで欧州、北米、日本の市場において、PID発生事例の報告はない。

また、昨年9月には、太陽電池の評価試験などを行う国内の専門機関、ケミトックスにおける検証試験でもPID耐性を立証。今回の結果により、国内外2機関の条件が異なる試験で、PID耐性を実証できたことになる。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「めっちゃカッコよくない?」無限仕様の新型『プレリュード』が話題に、SNSではホイールにも「たまらない」の声
  2. 「本当に世に出るとは」車重わずか1トンで800馬力V12、「超アナログ」スーパーカー…新型車記事ランキング 8月
  3. フェラーリ『テスタロッサ』復活、新世代電動スーパーカーは1050馬力
  4. 「ほぼモデルチェンジ並み」フロントマスクが大胆チェンジ! 新型レクサス『IS』が話題に
  5. 【DS N°8 新型試乗】ハンドリングはもはや「賢者」、フランス車の味わいを濃縮した極上の一台…南陽一浩
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る