三井造船は、玉野事業所で建造中だった台湾のミンタイ・ナビゲーション向け5万6000重量トン型ばら積み貨物運搬船「オーシャン・スプレンダー」が完成し、1月17日に引き渡した。
新造船は、7万立法メートルを超える大容積貨物艙を持つ5万6000重量トン型ハンディマックスバルカーで、同型船の竣工は150隻目となる。
新しい規則である国際船級協会連合(IACS)共通構造規則(CSR)を適用することにより、オペレーションの自由度と構造安全性向上の両立を図った。国内外の港湾に配慮し、全長189.99メートルと、汎用性を確保した。
5つのホールド(貨物艙)を持ち、船自身の荷役設備として4基のクレーンを装備する。主機関には軽量・コンパクト・高出力でMARPOL NOx排出規制を満たした三井-MAN B&Wディーゼル機関6S50MC-Cを搭載し、運航スケジュールにフレキシブルに対応できる余裕のある馬力設定としながら、常用出力で低燃費を実現した。常用出力での航海速力は14.5ノット。
海洋環境保護のため、航海中のバラスト水の交換が可能で、発電機関もMARPOL NOx排出規制を達成している。定員は24人で、船籍はパナマ。
三井造船の5万6000重量トン型シリーズは、「三井の56」としてマーケットで高く評価されており、竣工済を含め170隻を超える受注を達成している。