【ナノテク13】広島の中小企業、新たなめっきで自動車業界に切り込む

モータースポーツ/エンタメ エンタメ・イベント
柿原工業の3価クロムめっき製品(ナノテク13)
柿原工業の3価クロムめっき製品(ナノテク13) 全 3 枚 拡大写真

広島県福山市の中小企業、柿原工業は「ナノテク13(第12回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議)」に新たに開発しためっき、3価クロムとプラチナサテンめっきを展示した。そのメッキが自動車分野で徐々に勢力を拡大しているという。

【画像全3枚】

従来までのめっきは6価クロムが主体で、その割合は9割に上る。しかし、寒冷地で使用されている融雪塩への耐食性が著しく劣っていた。「実はロシアのほうからめっきがよく錆びるという話があり、調べたら、6価クロムに原因があったのです。それで錆びないめっきを開発しようとなり、3価クロムに目をつけたわけです。3価クロムは環境にも優しいし、これから広がっていくと思います」と同社関係者は話す。すでに、日産車のドアノブに採用されているそうだ。

一方、プラチナサテンめっきは塗装や成型用フィルムでは真似のできない高級感のあるメタリック調が特徴で、金属の削り出しに近似した“ひんやり”とした手触り感があるという。通常のめっきよりも輝きは少ないが、その分深みがある輝きとなっている。もちろん、3価クロムめっき同様に耐食性に優れている。

「現在、マツダの『CX-5』と『アテンザ』のハンドル部分に使用されていますが、車の販売が好調なので、工場は大忙しの状態です。そのため、新たな注文をいただいても、こなしきれるかどうか心配です」とうれしい悲鳴を上げている。

同社は今回の初出展を機に、新しいめっきの認知度を高め、自動車業界に大々的に売り込んでいく考えだ。

《山田清志》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ハイエースの牙城を崩すか、個性的デザインの「EVバン」が日本上陸…キア『PV5』発売は2026年春
  2. スズキが新型「軽EV」を世界初公開へ、2026年度内に量産化、軽商用EVも…ジャパンモビリティショー2025
  3. ヤマハ発動機が新型3輪オープンカー、「AIで成長する」2輪車を世界初公開! 大型EVバイクなど16モデルずらり…ジャパンモビリティショー2025
  4. 寂しさ45%、読者の感情:レクサス『LS』生産終了…「時代の流れ」「次への期待」が交錯
  5. マツダの新型SUVが約250万円から!?「バグってる」「買わない理由がない」など驚きの声殺到
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る