欧州宇宙機関(ESA)は2月8日、今夏に打ち上げが予定されている遠距離通信衛星、アルファサットが数か月の過酷な環境シミュレーション・テストを無事に終えたことを明らかにした。
フランスのトゥールーズにあるバキューム・チャンバーの中に閉じ込められてから数か月間、ヨーロッパ最大の遠距離通信衛星は打ち上げ後に宇宙で対応しなければならない過酷なコンディションに直面した。そしてアルファサットの温度を調節する機能のテストだけに限らず、他の特質も極度の寒さや加熱コンディションの中で機能するかどうかが試された。
チャンバー内の衛星をモニターするために600近い温度センサーが重要な箇所に装着され、読み出された情報はリアルタイムでディスプレイに映し出された。
全ての人工衛星は打ち上げに適切と判断される前に、同様の連続した要求テストを受け、通常それは約1か月を要するが、アルファサットは他の遠距離通信衛星と異なり、そのテストは2か月以上を要した。10メートルの長さと8メートルの直径を持つチャンバーは、アルファサットを収納するのに十分な大きさを持っていたが、それを扱う装置は巨大な人口衛星に適応させるための改造が必要だった。
アルファサットの打ち上げは、アリアン5ロケットによってフランス領ギニアでこの夏に行われる予定。