南極大陸のオゾン層に回復の兆し

宇宙 科学
オゾン層の穴_01
オゾン層の穴_01 全 4 枚 拡大写真

欧州宇宙機関(ESA)は2月8日、南極大陸のオゾン層の穴が小さくなっていることを示す観測衛星のデータを動画と共に発表した。

ヨーロッパの気象衛星、MetOpのオゾンセンサーのデータによると、2012年に南極大陸の上空にあるオゾン層の穴が、過去10年間において一番小さくなっていることが観測された。

1980年代初頭よりオゾン層の穴は南半球の春(9月から11月)の間に発達し、オゾン濃度を70%にまで減らしていた。オゾンの枯渇は北極よりも南極大陸の方がより極端になっている。風が冷たい空気に高速で回転する渦巻きを作り出す原因となり、それが極度の低温状態となることでオゾン層を破壊する。併せて人間の作り出したフロンガスはより強い影響をオゾンにもたらし、穴を作り出す。

モントリオール協定に代表されるオゾン層を守る国際合意は、フロンガスの蓄積の増加を止め、1990年中盤から降下が観測されていた。ただし、大気中のフロンガスはいまだに濃く、成層圏に含まれる塩素を1960年代の状態に戻すには今世紀の中頃まで待たなければならないとされている。

《河村兵衛》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  2. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  3. 2.5Lエンジンを搭載する『インプレッサ』登場、米2026年モデルに「RS」
  4. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  5. シボレー『コルベット』がニュルブルクリンクで「米国メーカー最速ラップ」樹立
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る