2月10日、MEGA WEBヒストリーガレージ(東京都江東区)において、トヨタ『スポーツ800』 日本自動車殿堂歴史車記念イベントが開催された。
日本自動車殿堂とは、日本における自動車産業・学術・文化などの発展に寄与し、豊かな自動車社会の構築に貢献した人々の偉業を讃え、殿堂入りとして顕彰し、永く後世に伝承してゆくことを主な活動とする特定非営利活動法人だ。その一部門である歴史車において、2012年、日本の自動車の歴史に優れた足跡を残した名車としてトヨタスポーツ800が選定された。
これまで日本自動車殿堂の歴史車部門においてスポーツカーは、2003年のマツダ『コスモスポーツ』以来の選定となった。トヨタスポーツ800のコンセプト、“スポーツカーをみんなのものに”や、モノコック構造の採用、小型で空気抵抗の少ないボディ、ルーフパネルなどにアルミ合金を積極的に使用したことによる軽量化、そういったことを武器に、レースシーンでも活躍したことが選定の理由となった。
開催当日は日本各地から50台もの“ヨタハチ”がMEGAWEBに集合。その一部はオーナーの運転のもと、希望者を助手席に乗せて、所定のコースを一周する同乗走行を行い、クルマの素晴らしさをアピールした。
また、NPO法人日本自動車殿堂の小口泰平氏や、トヨタ博物館館長の杉浦孝彦氏、そして、現在もトヨタスポーツ800のオーナーであるトヨタ東京自動車大学校校長の杉山泰成氏らによる特別講演会では、開発当時の逸話をはじめ、レーシングドライバー浮谷東次郎が、船橋サーキットでヨタハチを優勝へ導いた時のエピソードなどが語られ、会場を大いに沸かせていた。