タイ深南部で武装グループ16人射殺、軍基地襲撃で戦闘
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今回の襲撃は、1月23日にナラティワート県で治安当局に殺害されたイスラム過激派幹部の男が計画を記した書類を所持していたことから、治安当局に事前に察知されていた。地元住民からの通報もあったという。
タイ深南部(ナラティワート県、ヤラー県、パタニー県の3県とソンクラー県の一部)には、もともとイスラム教徒の小王国があったが、約100年前にタイに併合された。現在も住民の大半はマレー語方言を話すイスラム教徒で、タイ語を話せない人も多い。タイ語、仏教が中心のタイでは異質な地域で、行政と住民の意思疎通が不足し、インフラ整備、保健衛生などはタイ国内で最低レベルにとどまっている。
こうした状況から、マレー系イスラム教徒住民によるタイからの分離独立運動が断続的に続き、2001年から武装闘争が本格化。2004年4月には、警察派出所や軍基地を襲撃した武装グループを治安当局が迎え撃ち、1日で武装グループ側108人、治安当局側5人が死亡した。同年10月にはナラティワート県タークバイ郡で、住民の逮捕などに反発したイスラム教徒住民3000人が警察署前で抗議デモを起こし、治安当局による発砲などで7人が死亡、約1000人が逮捕され、逮捕者のうち78人が軍用トラックで収容先に移送される途中、窒息死した。武装勢力とタイ治安当局の抗争による死者は2001年からこれまでに約6000人に上る。今月5日には果物商4人がヤラー県で射殺され、10日にはヤラーで軍のトラックが爆弾と銃で攻撃され、タイ兵5人が死亡、1人が負傷した。
《編集部》
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