気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2013年2月15日付
●アメリカン・USエア合併へ、世界最大規模へ(読売・2面)
●10~12月期GDP年率0.4%減、景気上向く兆し、自動車、円安が追い風(朝日・3面)
●仏ルノー、減収減益(朝日・9面)
●ガソリン、灯油値上げ続く、円安を反映、依然、上昇圧力(毎日・4面)
●「レクサス」2年連続首位、米品質調査(産経・10面)
●直球緩球:富士重工・吉永泰之社長、差別化追求し国内生産維持(産経・11面)
●欧州運用大手を買収へ、オリックス、2500億円で調整 蘭ロベコ(日経・1面)
●楽天、スマホ効果最高益、年後半に利用急増(日経・9面)
●ヤマハ発、経常益57%減、前期272億円、二輪車、新興国で落ち込む(日経・15面)
●笹子トンネル全面開通1週間、「事故防ぐ点検」道半ば(日経・39面)
ひとくちコメント
米航空業界で大型合併の実現に向けて動き出したことで、米国勢を中心に業界再編が加速してきた。アメリカン航空とUSエアウェイズ・グループが合併計画を正式に発表。14日の各紙夕刊に続いて、きょうの朝刊でも「アメリカン・USエア合併へ、世界最大規模へ」(読売)などと、大きく取り上げている。
規制当局や米破産裁判所の承認が得られれば、世界最大の航空会社が誕生する。統合新会社の時価総額は110億ドル。輸送実績(有償旅客距離)では現在首位のユナイテッド・コンチネンタルを上回り、世界最大となる模様。
アメリカン航空と親会社であるAMRは2011年11月に米連邦破産法11条の適用を申請。USエアウェイズは2012年前半からアメリカン航空との合併を模索し始め、両社の合併は早くから予想されていた。米航空業界では、デルタ航空が08年にノースウエスト航空を買収して世界首位に浮上。10年にはユナイテッド航空がコンチネンタル航空を吸収して首位となったが、今回、再び首位が入れ替わる。
世界の航空会社が提携網を作る航空連合では、アメリカンが「ワンワールド」に、USエアが「スターアライアンス」に所属。このうち、日本航空はワンワールドに所属し、アメリカンとも太平洋路線の共同運航やマイレージ連携などで提携している。日経によると「新会社は、マイレージの利用を含めて日本航空との提携を継続する見通し」としている。
経営の再建には無駄を減らすための合併や経営統合は避けられないようだが、顧客が求めているのは「安全」が第一。心配なのはバッテリーの発火事故で原因調査中のボーイング社の「787」型機が再び世界の空を飛ぶことができるのか、どうか?