パナソニックグループ エナジー社は、ハイブリッドカーに搭載されているニッケル水素電池を活用したアイドリングストップ向け「12V エネルギー回生システム」を開発した。
アイドリングストップシステムのデバイスにリチウムイオン電池やキャパシタを使ったものがすでに実用化されているが、開発責任者の川瀬龍二氏は、いずれのデバイスと比べても優位性はあると語る。
川瀬氏は「リチウムイオンは質量でメリットがある」としながらも、「デバイスの充電量のレベルがどの状態にあるかを示すSOCのレンジがニッケル水素よりも狭い範囲で適合しているので、エネルギーを取り込める量も少ない。そうなると当然放電量も少なくなる。燃費の改善効果に差がでるはず」と指摘する。
さらに「リチウムイオン電池は制御に相当神経を使うのでシステム全体では相当なコストがかかる。また一番差別化できるのは、リチウムイオンはエンジンルームに搭載したくても、おそらく技術的に当分できない。鉛電池のすぐ横に置けるのが強みになる」と強調する。
一方「キャパシタ方式も、やはりコスト的な課題を抱えている。またエンジンルームに搭載されているが容積が大きい。キャパシタに対してはコストと体積優位性がある。またキャパシタは電圧調整が必要になので、DC-DCコンバーターのコストもかかる」と述べた。