ヤマハ発動機は、9.9馬力の4ストローク船外機「F9.9J」を開発し、3月1日から発売すると発表した。
F9.9Jは、SOHC、直列2気筒、排気量212ccのパワーユニットを採用し、高い信頼性と出力特性、低燃費性能が特徴の「F9.9F」をベースに開発した。低・中速時のトルク性能に優れ、軽快な走行性能を実現したと、している。水面下の抵抗を減少させるロアケース形状を採用し、スピード性能の向上を図った。
長さを抑えた新デザインのティラーハンドルを採用し、狭い操船スペースでもスムーズなハンドル操作を可能にした。シフトレバーをティラーハンドル部に設置し、すばやいシフト操作を可能にしている。ボトムカウリング後部には、保管用の台座を設け、船外機を寝かせたまま保管できる。ティラーハンドルをコンパクトに折りたたむことが可能で、保管時の省スペース化も実現した。
ボートへの取り付けや持ち運びが容易な大型キャリングハンドルを採用した。船外機前部にスイッチ類や警告灯などを集中させたほか、レバーを左右にスライドさせるだけで舵切りの重さを自在に調整できるシングルアクション・ステアリングフリクションを採用し操作性の向上を図った。
エンジン側のジョイントを水道ホースにつなぐだけで、エンジンを運転することなく冷却水路を洗浄できる水洗装置「フレッシュウォーターフラッシングデバイス」を標準装備する。
燃焼効率の高い4ストロークエンジンを採用し、燃料経済性を高めたほか、ブローバイガス再燃焼方式を採用した。2008年CARB(カリフォルニア州大気資源局)規制による最高基準値(3-STAR)をクリアしている。
販売計画は年間700台。価格は26万7750円(F9.9JMHS)から。