【スズキ スペーシア 試乗】子育て世代じゃなくても乗りたい…島崎七生人

試乗記 国産車
【スズキ スペーシア 試乗】子育て世代じゃなくても乗りたい…島崎七生人
【スズキ スペーシア 試乗】子育て世代じゃなくても乗りたい…島崎七生人 全 6 枚 拡大写真

個人の感想です…とTVショッピングのテロップ風にお断りして言えば、子育て世代だけの乗用車にするにはもったいないポテンシャルを『スペーシア』に感じた。

ハイトワゴンながら重心が低くコーナリング姿勢に安定感があること、小型車のようなピッチングの小さい快適な乗り心地であること、など。うっすらとだがホイールハウス内に石ハネ対策用の素材が吹いてあるなど、走行中のノイズにも気配りがある。視界が理屈抜きで広く、取り回し性のよさ(最小回転半径は13インチタイヤで4.2m、14インチでも4.4m)もかなりのものだ。

室内も広い。先代『パレット』はダイハツ『タント』の後追いでしょ…の思いが先立ち実力を直視できなかったが、スペーシアでは左右ドアガラス間の間隔の拡大(+40mm)やインパネの圧迫感の抑制など、あらゆる部位にゆとりのための手を入れている。後席も軽自動車として合格点の着座感で、170mmのスライドを最前端にしても十分なスペースを確保する。

エンジン性能も十分。短時間・近距離の試乗の範囲だが、ターボとノン・ターボを乗り較べると、体感上の動力性能の差は意外と小さいが、平均燃費の表示の変化を見ていると、自然なアクセルワークが行なえるターボのほうがむしろ実用燃費はよさそうな感触ももった。

試乗車の助手席側インパネトレーに撮影用ティッシュBOXがセットされていて、折りからの花粉の季節、試乗中ほんとうに使わせていただいた次第。便利だった。いろいろなアイデアや作り込みで、これなら年配のご夫婦が乗るためのベース車にも十分になり得ると思った。 

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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